中ノ目八幡神社
中ノ目の八幡神社は永禄年間(1558〜1569)の建立と言われ,祭神は応神天皇(おうじん)で神像が3躯(さんく)祀(まつ)られている。その一躯は僧形八幡神像(そうけいはちまんしんぞう)で,像高44cmで底部には永禄4年仏師正儀 旦那源左ェ門の名が墨書されている。県内に八幡神像は数カ所にあるが,墨書のある点では県内唯一のものとみられ貴重である。
もう一躯の木像は螺髪(らほつ)や手印の表現から如来座像(にょらいざぞう)であることがわかり,さらにそれよりも古い不知木像(しらぬいもくぞう)一躯が祀られている。
3躯の神像は,1988年2月に,町文化財として指定された。また,境内には月岡稲荷神社があり,子ども主体による獅子舞や神輿渡御(みこしとぎょ)が行われる。
八幡神社は8月4日~5日,稲荷神社は8月18日が祭礼日となり,地区内を練り歩き賑わいある祭りとなっている。
さらに,同境内には貴重な5基の板碑(いたび)があり,板碑専門家の加藤和穂氏(上山市)によると,室町時代中期~後期頃の作と解説されている。
そのほか,萩生中ノ目北 後藤信夫氏宅地内(次郎右衛門)にも2基あり,この種の板碑は町内24基中,中ノ目地区に7基ある。