毎年新型のマウスで全国大会に参加するのは非常に大変なことだ。昨年は、メカ部分は完成したが、ハードとソフトは未完成という状態で全国大会に参加した。
現在のところハードの動作試験をするところまで来ているが、なんか怖いので躊躇している。ま、なんだな問題を先送りして時間が解決してくれるのを待つという日本の政治屋さんの手法を真似ているわけだ。
いよいよハードのチェックとソフトのコンバートを始めなければならない時が来た。動いて欲しい。ともあれ、例年のとうり、新型マウスの公開できるところだけを公開することにした。
右の写真は、ステアリングのリンクにタップを立てているところ
なんの面白味も無い画像だが、スパイラルのタップを使うと切り粉が上に出てくるというところのアップ。中部支部の岩井さんとメールで話したときに、通常のタップとスパイラルのタップの違いを文章で説明するのが難しかったので、今回、画像にしてみた。ま、ネタ切れということも有るが。
使った感じでは、切り粉の掃けが通常のタップよりも格段に良く、アルミなどの柔らかい部材にM3とかM2.6などのピッチの小さなネジを加工するには使い勝手が良いように感じられた。
おまけに、溝に詰った切り粉がネジ山を壊すことが無いのでタップ作業の失敗が減ったように思う。
左の写真は、通常のタップとスパイラルのタップを並べて撮った写真
ちょっと写りが悪いが、右端が通常のタップ。切り粉を排出する溝が縦に切れている。左側の2本がスパイラルのタップです。みたとうり、切り粉を排出するための溝が螺旋状に切ってあります。
この溝に沿って、切り粉が上に排出されます。ちなみに通常のタップのばあいは切り粉が溝に詰って抵抗が大きくなってしまい、無理にハンドルを廻すと、泣くに泣けないタップ折れという悲劇がまってます。
マウスを造る人は、スパイラルのタップを使うことをお奨めします。
で、左端のタップを見てください。タップの先端が平らに加工してあります。これは、シャフトの止めネジのためのタップを立てるときなどに、先端が反対の面にあたってしまい、ネジが切れなくなるのを防ぐためです。
ちなみに、『首長のタップ』というものも準備しておきましょう、便利ですよ。
右の写真はマイコンカーの車体上面とステアリングのリンク
98年型マウスも99年型マウスもL型のステアリングアームと歯付きプーリーを使ってステアリングを切っていた。今回はRC用のボールリンクを使ったリンク構造にチャレンジしてみた。
なかなか面倒であった。リンク構造にチャレンジした理由は、H8CPUで制御しなければならないという理由と、歯付きプーリーもベルトも手持ちが無かったが、ボールリンクは工作室に買い置きがごろごろしていたからという理由による。
H8CPUを使うと、なぜリンク構造にしなければならないと考えたかは、とうぜん秘密なのだ。
リンクのアームは加工精度がそれほど必要でない反面、面倒くさかった。おまけにボールリンクのネジのピッチはM2.3なので、タップとダイスを新たに購入しなければならなくなった、泣き。
ステアリング角度を検出するためのポテンションは中央の操舵アームの上部に取り付ける構造になっている。暇が有ったらランサーロボットに改造するために、とうぜんロータリーエンコーダも取り付ける予定。
さて、暇があるかということだ。
左の写真は、車体を下面から見た写真。
ステアリング輪はL型アームで取り付けている。L型アームの部材は、切り売りしてくれるという京都の材料屋さんからR付きの厚さ8mmのアルミアングルを、お取引先に無理を言って取り寄せてもらった。
長さ600mmで、2800円也。廉価だった。
ステアリングモータは秋葉原の橋のたもとのジャンク屋さんから購入したもの。出力軸が短いので、取り付けは減速機部分をアルミホルダーで包み込む構造になっている。
駆動モータはスクラップの機械に付いていたエスキャップのDCモータ。ホイールは、加工が容易で比重の小さいMCナイロンをタイヤに合わせて自作。精度はまあまあ。
協育ギアのモジュール0.5のものを使い、ジュラコンの平ギアと真鍮のピニオンギアの1段減速。トルクなどの計算はできないのでしていない。ここの加工精度はバッチリ。満足のできる精度に加工できたと思う。
タイヤはマウス用の秘密兵器、シリコンチューブを輪切りにしたもの。若干の問題は有るが、とりあえず実用に耐えるか否かを試験してみよう。
問題が解決できたら購入方法と問題点を公開する予定。
フレームはこれもスクラップの機械に付いていたエンビの板。 ま、なんだな、節約型のロボットになってます。って、ミステリーの買い過ぎで小使いがぎりぎりなだけの話。
自分の人件費だけは使い放題だけどサ。
右の写真は、ステアリングのリンク部分のアップ。
リンクのアームは加工精度がそれほど必要でない反面、リンクであるために穴位置だけはきっちり合わせなければならないのが面倒くさいと言えば面倒だった。自作した位置決めの測定具が非常に役にたった、久々のビンゴ。
フライス盤を持っていない人には、なんの意味も無い測定具だが、フライス盤を使う人には必須のアイテムだ。週末を2日費やして造った価値は充分過ぎる程だった。
ステアリングモータのアームとステアリングアームの連結部に使うリンクのボールを2段にするのにちょっと悩んだが、模型屋からボールを購入して完了。世の中、便利なパーツがあるもんだ。
ベアリングのホルダーはMCナイロンを旋盤加工した。MCナイロンを使ったのは、単に旋盤の横に端材が落ちていたからで、特に理由は無い。
ベアリングのホルダともなると、精度が必要なので、アルミを使っても樹脂を使っても面倒なのは変わらない。刃紋が気に入らないが、そこそこのでき。