08年版ミニロボットパワーアップ作戦
改良について

平成20年7月7日更新

大会1ヶ月前となりました。ロボットの調子はいかがですか。
5月講習会で製作したロボットをパワーアップし大会に臨んで下さい。
皆さんの挑戦を待っています。

今回製作したロボットを、もっと速く走らせるにはどうすれば良いのでしょうか。
簡単な改良が2通りあります。

  @大径タイヤに交換する
  A電池本数を増やす。(旧キットではできません)


(1)タイヤを工夫する。

今回製作したロボットにはハイパワーギアボックスに付属してきたタイヤ(標準タイヤ)をそのまま利用しました。

これを市販されているタイヤに交換します。
皆さんの近所であればシバタモデル,ノブ科学館などで取り扱っていると思います。
今回はタミヤ社製「スポーツタイヤセット(楽しい工作シリーズNo.111)」を使用しました。

このタイヤは講習会時使用したものより一回り大きくなっていいます。
各タイヤの直径を測ったところ

 標準タイヤ    直径45mm
 スポーツタイヤ 直径54mm

でした。


(考えて見ましょう!)

各タイヤの円周を計算すると
標準タイヤの場合    45 × 3.14 =  141.3mm
スポーツタイヤの場合 54 × 3.14 = 169.56mm
です。
もし同じ回転でモータがまわっていたしとたらタイヤ1回転につきスポーツタイヤの方が約30mm前に進むことになります。その分だけスピードアップになります。
ちょうど皆さんの歩幅のようなものです。

ロボットに新タイヤを取り付けます。

注意!

しかしながら、完成したタイヤをそのままロボットに搭載すると、ロボットが前かがみになってしまいまいます。これではセンサが正しくラインを読みとれません。
そこでギアボックスの下にスタット(スペーサ)などを挿入し高さを調整します。
(ロボット底板が地面に水平になるようにして下さい。)

スタットは近所のホームセンターで購入出来ます。
またギアボックス取り付けの際は長ネジも必要となります。(3m×20mm程度)これもホームセンタで購入できます。値段は100円位です。

スポーツタイヤ以外にもいろいろ売られていました。

右写真の灰色のもの(ナロータイヤ)は、スポーツタイヤセットより
今回の大会には有効かもしれません。


また今回のスポーツタイヤセットにホームセンターで売っている「スポンジ材」や「扉の隙間テープ」などを巻いて自作する事もできます。

※補足説明
 「タイヤ径はどれぐらい大きくできるの?」

今回はハイパワーギアボックスを使用しましたのであまり気になりませんが、実際はロボットの重さなどかなり影響を受けます。
モータからタイヤに伝わる力(トルクといいます)がをきちんと計算しなければなりません。
今回は軽量ロボットですのでスポーツタイヤの倍の大きさでも走行できると思いますが、ラインをきちんとトレースするにはロボットの重心バランスも大事になってきます。
各自実験(カット&トライ)し、自分のロボットの最適タイヤを自作してみて下さい。


(2)電池の本数を増やす。

今回製作のロボットは単三乾電池4本を直列にしてロボットを製作しました。
乾電池1本の電圧は1.5Vです。これを4本直列接続して使うので6Vになります。
これをそのままCPUに供給できませんので、三端子レギュレータ(7805)という部品を使い、5Vの電圧に変換しCPU電源としています。
しかしながら走行用にはこの6Vをそのまま利用しています。
この機能を活かし乾電池の本数を増やすことにより、走行用電圧を増やしスピードアップすとことができます。
たぶんタイヤの変更よりこちらの方が簡単で効果的だと思います。

講習会で使用した電池ボックス      今回準備した電池ボックス(6本もの)


交換して完成

※補足説明
 「電池は何本まで大丈夫?」

三端子レギュレータは15V位までは大丈夫ですが、この電圧をモータに供給した場合、モータが焼けて壊れてしまいます。
8本の電池ボックスも売っていましたが、走行中振動により電池がはずれてしまう場合がよくありました。これもちょっと不安です。
今回実験した6本程度が最適と判断しています。


 「PWM制御しています」

今回はプログラムでモータの回転数を制御しています。
PWM制御と言い、モータの電圧を制限しています。
お配りしたプログラムではデューテー比は60%程度にしました。今回使用のモータは定格3Vのものです。そのために今回のような電池本数を増やしてもモータが直ぐに焼けたりしないのです。
また今回使用のDCモータは短時間であれば定格を越しても回すことができるのです。逆にこの方がモータの性能を引き出して上げられる様です。


じゃあどれだけ速くなった!?

8月5日の午前中使用予定のコースにて

 講習会直後の ロボット
     ディップスイッチ3      23秒完走

 大径タイヤに交換した場合
     ディップスイッチ3       19秒 (4秒短縮)

 乾電池6本+大径タイヤ版
      ディップスイッチ0      16秒 (7秒短縮)
      ディップスイッチ1      13秒 (10秒短縮)

      ディップスイッチ2,3(速すぎてコースアウト!)
      大会午後に使う8m一本道コースなら、2,3でも
      充分走行可能!


最後に

8月5日午後に行うレースでは、ロボスプリントコース(8m直線)を使用します。
これは講習会時ご覧頂いた様に、長さ8mの1本道コースです。
コースアウトを恐れずに、安心して改造に取り組んで下さい。
皆さんの創意工夫を期待しています。

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