第19回知能ロボットコンテスト

平成19年6月23日(土)〜24日(日)、仙台市科学館において
第19回知能ロボットコンテストが開催されました。
今回はチャレンジコース2台、テクニカルコース1台の計3台のロボットで挑戦しました。

祝 チャレンジコース 第3位 3年石川君


<結 果>

<石川君 「ぞうのはな2」>

1次予選
  競技点 15点 予選8位通過

2次予選 
  競技点 16点 審査点 37点
        合計53点
            予選5位通過
決勝
  競技点 34点 審査点 37点
        合計 71点
    チャレンジコース第3位

<庄司君 「りゅうのくび」>

1次予選
  競技点 7点 予選13位 敗退

敗者復活 
  競技点  5点 予選11位 敗退

ボール取り込み時のボール合わせに難はありましたが、校内ではきっちり調整、完走は堅いと思っていたのですが・・・。
一体何が起こったのでしょうか?

<テクニカル試作2号機>

1次予選
  競技点 5点 予選7位 敗退


自由ボール、空缶は取れましたが、石鹸箱が持ち上がりません。
サーボモータのギアが欠けた?
まだまだ未完成ですが、直前にタワーセンサとCCDカメラを搭載、来年への足かがりはつかめたかもしれません。


<私達にもドラマはありました。>

23日(土)チャレンジコース敗者復活戦後、あまりにふがいない「りゅうのくび」の走りに、バッテリーもそのままにし直ぐ学校に戻りました。リタイヤした状態で、校内コース試走です。そうしたら何と!全く問題なく完走しました。いつもの「りゅうのくび」です。

一体何が悪かったのでしょうか。競技直後は「バッテリー充電不良」や「センサ感度調整不足」などと思っていましたが、どうやらそうではなかった様です。
よくよく話し合い、出した結論は「モータトルクが足りない?」でした。本番のコースは例年以上にきれいに仕上がっており、特に滑るとは思いませんでしたが、今年採用したシリコンOリングタイヤを見てびっくり、予想以上に摩耗していました。やはり床面との相性の悪さが最大の原因だった様です。

この結果を1次予選通過した石川君の「ぞうのはな2」にフィードバック、安全を考えモータに流す電流値を10%増やし、合計約900mA流すことにしました。
またロボット底板の滑りテープを交換、底板後方にはウイリー対策用にる家具スベールを貼り、さらに家具スベール全体を滑りテープで覆いました。

また色センサももう一度チェック、室内の明るさをチェックし1次予選の色識別不良を机上シミレーションしました。
やれるだけのことをやって気持ち切り替えて、夕方6時30分、再度仙台に出発しました。

<ドラマはまだまだ続きます。最大のピンチは2次予選>

 24日(日)、宿泊ホテルを朝7時30分出発、会場には8時15分頃到着しました。一番乗りかと思いましたが、既に小出さんや数名の選手の方々が入り口前で開館を待っていました。

開館後一番乗りで練習コースをお借りし、ラインセンサや対物センサのチェックを行いました。
夕べのチェックと合わせ「やれることは全てやったので」も石川君も安心して良いはずなのですが、表情はさらにこわばって見えました。

<苦しい苦しい2次予選>

2次予選状況
  1回目
       順調にスタート、まずは自由ボール(5点)GET
       (我々の場合自由ボールは黄色ゴミ箱に捨てます。)
       次の動作は黄色ゴミ箱からボールエリアのクロスラインに向かいます。
       途中のターンは安全のため信地旋回です。ここまでは特に問題なし。
       ボールサーチし1個目は青色ボールを拾い上げ、色識別もOK、
       青色ゴミ箱に捨てて3点GET、合計8点です。
       ところが次のボールエリアに戻る最中、ラインはずして側壁激突
       リタイヤです。

  2回目
       慌てて2回目スタートです。自由ボールGETまでは問題なく、
       1個目のカラーボールは黄色、今度は黄色ゴミ箱へ向かう
       スラロームターンできず、ボールと一緒にロボットもゴミ箱に
       落ちて落ちてしまいました。(失笑)

       一体何が起こったのでしょうか?頭真っ白状態でした。

  最後のトライ
       センサは曲がるし、どうなったのか?
       もうダメかと思いましたが、石川君はそれでも落ち着いて
       動作確認してくれた様です。
       しかしながらその間も競技時間は刻々と過ぎていきます。
       競技終了でもしょうがないと思いましたが、
       2回目競技点5点では2次予選通過は絶対不可能。
       残り時間残り2分となったところで、運命を背負った「ぞうのはな2」、
       最後のトライです。

<奇跡はここから>

3回目のトライ

何が変わったのか全く分かりませんが
今度はいたって順調。
校内での動作と変わりません。
黄色と赤ボールの色識別がバラバラでしたが、残り2分で競技点16点GETです。

逆に何でうまくいったのでしょうか?
ますます混乱する結果でしたが、とりあえず競技点が10点を超していましたので一安心です。

<勝負の5分間>

決勝を前に各チームに5分間のコース開放がされました。我々は11時30分からでした。
この5分間が我々の勝負タイムです。
まず
  1.まず基本走行チェック
      モータ音を確認
      ステッピングモータのドライブICSLA7033Mの発熱具合

  2.色センサのチェック
      コース脇にパソコンを持ち込み、画面で各色ボールのAD変換値を表示確認しました。

その後最後のプログラム修正、あっという間の5分間でしたが、
今思えばこの5分間が我々とって全てだったかもしれません。
「これで大丈夫!今後こそ大丈夫!」確信を持ちつつ決勝スタート13時01分を待つことにしました。
最後の最後に石川君はボール合わせ用PSDセンサの単体テストをしようやく笑顔が戻りました。
「やるべき事は全てやった」、準備完了です。

決勝は全く問題なし

今までの走りが嘘のように、全て順調でした。
コース上に2個の黄色ボールを残したものの(吸い込み失敗)、
トライ1回で予定通り7分で完走しました。
現状出来る最大限のパフォーマンス披露出来たと思います。


<今後の課題は>

今年の大会を終えて、残った課題は
   1.カラーボール取り逃がしたときのリトライ機能追加
   2.外乱光に負けない色識別機能
でした。まだまだ未完成ソフトです。次回までクリアしたいと考えています。

<最後に>

昨年の「まさかの2次予選敗退」経験者の石川君、よくここまで1人で頑張ってくれたと思います。
またOBも2日間来場、声援を送ってくれました。今年3月卒業の武田雄基君と井上丈士君そして我々に道を開いてくれた井上竜一君、本当にありがとう。心強く思いました。みんないい青年になってくれていますね。
「ものづくり、ひとづくり」今後も後輩の指導よろしくお願い致します。

大会運営して頂きました実行委員の皆様、そして参加者の皆様本当にご苦労さまでした。
来年は20回大会だそうです。我々も来年出られるように
努力したいと思います。また仙台でお会い出来るといいですね。

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