戦時中の朝鮮人強制連行 秋田県内へ約1万4千人確認 秋田県朝鮮人強制連行真相調査団では、(98年6月)17日、戦時中に県内へ強制連行された朝鮮 人は44事業所(うち3事業所は重複の可能性あり)の1万三千九百八十人に上ると発 表しました。 厚生省名簿(1946年・今年3月に調査団が入手)=26事業所・7694人 花岡鉱業所(藤田組・大館市)=1978人 など その他の名簿=2事業所・1066人 調査団調べ=11事業所・5220人 田沢湖導水管工事(玉川など・田沢湖町)=約2000人 など人数不明=5事業所 事業所は鉱山所在地など県内18市町村に及ぶとのことです。厚生省の調査と現地調 査に大きな隔たりがあり(昨年5月までの調査団の聞き取り調査では、19事業所、1 万1420人だった)、真相究明の難しさが浮き彫りになりました。 調査団代表委員(日本人側)野添憲治さん 発表した数字がすべてではない。事業所から逃亡した人、死傷者、待遇などの実態を 今後明らかにしたい。 調査団代表委員(朝鮮人側)李又鳳さん(昭和17年に強制連行) 終戦時に県内に63ほどの鉱山があり、すべてに朝鮮人がいた。朝鮮人がいた事業所 はもう30ヵ所は増えるのではないか 調査団では17日の総会で、県内約30市町村に対し、朝鮮人の寄留簿、学籍簿、除籍 簿、埋葬・火葬届けの提出を要望する方針を決めました。 また、8月3日〜5日に開かれる「第5回秋田県平和展」(アトリオン3F)で、6 759人の名簿を公開します。(同時に写真家長倉洋海さんの写真展「戦火の中の子ど もたち」〜写真集「大きな1日から」〜も展示されます) (全国の状況に戻る)