JR7CWK'S PAGE http://www2.jan.ne.jp/~jr7cwk
セリアIIILEDライトにDC-DC基板を組み込む
last up date:2008/05/22
CAN★DO(MAXTOCK)シガープラグ型チャージャのDC-DC基板が、丁度IIILEDライトの
電池ケース部分に入りそうなので、この基板を改造しIIILEDライトへ組み込む構想を
練っています。
注)2008年5月24日現在、この記事は中間報告です。
・5/24
5V出力時の起動特性と減電圧特性実験,次のステップとして12V定電圧出力での
効率改善と起動特性の両立実験結果追加。
(公開済みの図面の一部差し替えてます。)
===== 目次 =====
1.はじめに
2.構想の概要
3.気になる事
3−1.変換効率
3−2.「低電圧時起動スイッチ」の実験
4.変換基板改造実験(定電圧編)
4−1.ドライバTrのコレクタ抵抗値
4−2.最小起動電圧
4−3.「低電圧時起動スイッチ」の実験は成功
5.定電圧改造基板での特性(5V出力編)
5−1.無負荷時
5−2.50mA負荷時
5−3.低電圧での起動特性と変換効率の両立
6.定電圧改造基板での特性(12V出力編)
6−1.5Vの定数のまま12V出力に変更したら
6−2.8pに流れ込む電流
6−3.8pへの電流を何処から取るか
6−4.8p周辺回路の定数を決める
(以下、作業進み次第追加予定)
.今後の予定
1.はじめに
そもそもLEDは電流制御で点灯すべきデバイスです。
ところが安価なLEDライトは電池にLEDが直接接続される構造になっています。
この構造では電池の電圧と内部抵抗とのバランスで電流が決まるので、電池が
新しいうちは過電流、電池が消耗すると電流が流れず暗い、という具合で、
LED及び電池の寿命面で好ましくありません。
セリアで販売されている「IIILEDライト」も例に漏れずこような構造となっており、
ましてこのライトはボタン電池仕様なので、長時間明るさを保つ事が出来ません。
かといって長時間明るさを保とうと電池を容量の大きな物に変えるとLEDに過電流が
流れLEDを焼いてしまいます。
大きな電池に交換してもLEDに過電流を流さず、安定した電流を流しつづける為には
何らかの回路を付加する必要があります。
ふとCAN★DO(MAXTOCK)のシガープラグ型チャージャのDC-DCコンバータ基板が、丁度
IIILEDライトの電池ケース部分に入りそうな事に気が付きました。
この基板は車のDC12Vの電圧を携帯電話の充電に必要な約5Vに変換する為のもの
ですが、内部に使用されているMC34063というICは、上記とは逆に電圧を上昇
させたり、一定の電流出力を得るような回路を作る事が出来るものですので、LEDの
点灯に最適な電圧・電流を出力する為の回路に改造が出来そうです。
そこでこの基板を電圧を上昇させ、定電流制御する「STEP UPコンバータ」に
改造し、このライトに組み込む検討に着手しました。
注意)
本記事の内容は、メーカーが想定していない改造を行うものです。
不適切な改造は発煙・発火や怪我等の事故に至る恐れもあります。
本記事を参考に改造されて事故に至ったとしても、メーカーはもちろん私も責任を
負えませんので、改造する場合は自己責任にてお願いします。
2.構想の概要
2-1.DC-DC基板
CAN★DO(MAXTOCK)のシガープラグ型チャージャのDC-DCコンバータ基板を改造して
使用する。
「気の迷い」様ご考案の超低電圧対応回路をベースに定電流回路とする。
気の迷い様サイト
気の迷い
超低電圧対応回路(100円シガーライターソケット用DC-DCダウンコンバータをアップコンバータに改造しよう!)
100円シガーライターソケット用DC-DCダウンコンバータをアップコンバータに改造しよう!
超低電圧対応回路は、上記リンク先の「■ 超低電圧まで動作するよう改良しよう! 」の項参照。
実際のDC-DCコンバータ基板の改造方法は以下。(5/24時点では決定版ではありません)
基本回路・改造方法(定電圧)
定電流での回路・改造方法(こちらが本命)
基板の入・出力を逆に使用するとパターンカットや部品の移動が少なくて済む
ようです。(「超低電圧対応」回路でない場合、こうはいかない。)
後述のようにLED基板に直接接続する予定ですが、基板の形状が具合がいいです。
2-2.電池
カメラ用CR2を使用予定(CR123では太くて電池ケースが出てこなくなりそう)
2-3.LED回路
3個並列→3個直列に変更(電流検出抵抗による損失を少なくする為)
2-4.スイッチ
スイッチは元の構造そのまま利用。(電池ケースの回転により電池の-側を断続)
DC-DC基板をLED基板側に付け、LED基板より-側を引き出す事で、元の構造を
そのまま使用可能。
構造図
3.気になる事
3−1.変換効率
電池動作である事から寿命に直結する変換効率が気になります。
先に紹介したサイトにおいて変換効率が良くなかったという情報があり、
問題点を検討し対策可能か考えてみました。
ひとつ疑わしいのが、ICのドライバTrのコレクタ抵抗に流れ込む電流です。
5V出力として270Ωを使用した場合、8pに流れ込む電流は平均でざっと10mA位(duty
50%位として)流れ込む計算になりますが、これは負荷LEDに流す電流20mAと比べると
非常に大きいように思います。
負荷が軽いのでスイッチング電流もさほど要らないでしょうから、抵抗もっと
大きくして電流小さくしてもいいのではないか、という発想です。
電流を小さくするとスイッチングTrのVceが上がると思いますが、ここはどう
バランスを取るかになりそうです。
それと「低電圧特性」が若干犠牲になりますが、ドライバTrのコレクタ抵抗の電源
側を昇圧後の貴重な!電気から取らずに電池側から取ったほうがいいのかな?という
気もしています。
(今回はLED3個直列なので出力電圧が12V近くになると思いますので余計に・・・)
基板を改造した時点でデータ取ってみようと思います。
・・・実はこれで後で「はまり」ます。・・・
なおIC自体が4mA程流れますので、この分による効率低下もあるでしょう。
注)
変換効率は以下の式で求めます。
(MC34063を使用したDC-DCコンバータ関係のページで、間違った計算をされていた
ページを見かけましたので・・・)
変換効率=出力電力(W)/入力電力(W)
・・・最終的には100を掛けてパーセント表記します。
入力電力(W)=電源電圧(V)×電源電流(A)
出力電力(W)=出力電圧(V)×負荷電流(A)
3−2.「低電圧時起動スイッチ」の実験
DC-DC変換ICの最小動作電圧は3V程度ですが、「超低電圧対応回路」により電圧が
それより低下しても動作が継続可能となっています。
しかし電池が消耗した状態で電源を切ってしまうと「起動」する事が出来ません。
その為にICを動作する為の電圧を一時的に確保するのが「起動回路」です。
先のサイトではチャージポンプ回路使用のアイディアが掲載されていましたが、
せっかく昇圧用のLが付いているので・・・ICのスイッチングTrのC-E間をショートする
スイッチつけてバチバチやったらうまくいかないかな?と思っています。
下記リンクの一番下の図参照
「低電圧時起動スイッチ」
実際にはIIILEDライトには別のスイッチの取り付けは困難です(電源スイッチで
さえ、元の構造をそのまま生かそうとしている位なので。)ので、実験だけに
なりますが。
4.変換基板改造実験(定電圧編)
まずは基板を定電圧STEP-UP回路に改造し、基本的な特性を確認する事にしましたが、
改造後テストを始めたところ、いくつか問題が発覚しました。
4−1.ドライバTrのコレクタ抵抗値
問題のドライバTrのコレクタ抵抗がおもわぬ落とし穴で、はまりかけました。
最初1kΩを使用し、電源電圧を3Vから徐々に上昇させていったのですが、5V超えても
昇圧せず電源電圧がDを経由して見えているだけのようでした。
どうもコンバータがうまく動いていないようです。
試験的に560Ωを1kΩに並列に接続して試したら3.6V位で昇圧するのを確認しました。
つまり電源投入直後は出力ラインの電圧が低い為、抵抗が大きいとスイッチングTrが
ドライブしきれず起動しないという事に気が付きました。
抵抗が幾らなら起動するのかと次に560Ω単独にしましたがうまく起動せず(5V程度
まで印加)、330Ωの時3.5V位で昇圧しました。(起動電圧が高いのはICのせい(電源電圧
3VminのICと思われる)もあると思います。)
改めてICのデータシートを見ると、スイッチングTrのB-E間にパラに100Ω(ONSEMI
品の場合,NJM2360は158Ω)の抵抗が接続されています。これじゃ電源電圧3Vの
抵抗1kではスイッチングTrがONしませんね。
「気の迷い」様サイトのセリアのコンバータの流用の改造記事での「270Ω」って
結構絶妙な値だったのですね。
一旦昇圧が始まれば抵抗が大きくても大丈夫なのでしょうけど、昇圧開始するまでは
低い抵抗じゃないと起動しないようです。
効率を求めるには大きい抵抗を使用したいのですが、起動しないのでは始まりません。
対策方法を2つ考えてみました。
1つ目の方法は、大きい抵抗と小さい抵抗を直列に接続し、大きい抵抗にコンデンサ
を並列に接続する方法です。ただスペースが限られるのでコンデンサの追加は厳しい
です。
2つ目の方法は、起動前後で電圧が大きく違うのが一因なので、電池側から取る
方法に変更する方法です。
ただ単純に電池側に変更すると、低電圧時の動作が犠牲になります。そこで、
電池の+側からDとRを経由して8pに接続するパスを追加することで低電圧特性との
両立を図ろうと考えてみました。
後の方法を試そうと思います。
対策案
対策回路
4−2.最小起動電圧
最小起動電圧が高く、CR2 1本の電圧では起動しないようです。
これは「想定内」ではあったのですが・・・
低電圧対応のICに換えるか、電池ケースのスペースがあるのでCR2 2本にするか・・・
(電圧上げれば起動補助回路追加しなくても済みますね。)
<5/24追加>
ドライバTrのコレクタ抵抗の選定によっては、3V以下になる事が判明。詳細は後述。
4−3.「低電圧時起動スイッチ」の実験は成功
「低電圧時起動スイッチですが」、スイッチングTrのC-E間をショートする方法で
うまくいくようです。
この方法で電圧低下後も起動出来そうですが、スイッチの組込は困難・・・
5.定電圧改造基板での特性(5V出力編)
以下は定電圧改造後の特性確認結果です。
最初は「起動回路」無し,ドライバTrのコレクタ抵抗が1kΩ,
R2=1kΩ,R3=3kΩ(出力電圧約5V)での結果です。
特性グラフ1(電源電圧特性)
5−1.無負荷時
最初に無負荷時の特性です。(グラフ上側)
電源電圧を3Vから徐々に上昇したところ、3.5V付近で昇圧が開始され5.28V程
出力されました。
電圧をさらに上げていくと、5.6V付近から電源電圧の上昇につれて出力電圧が上がる
特性が出てきます。これは出力設定電圧より入力電圧が高くなった事により、電源
電圧がダイオードを経由してそのまま出力されるようになった為と思われます。
これはSTEPUPコンバータの回路を見ている時から出力電圧より入力電圧が高くなった
場合の動作が気になり、確認したいと思っていた事でしたが、予想の通りでした。
さて本題。電圧を下降していった場合の特性です。実験に使用した電源(LM317使用)
の都合で下限は1.3V程までしか確認出来ていませんが、この電圧まで下げても昇圧
動作が確認出来ました。
ただし3Vで10mA程だった電流は1.3Vでは65mA程まで増加するようです。
電池が消耗し電圧が低下してくると、電流が極端に増加し、急激に電圧が低下する
ような感じになりそうです。
またコンバータが起動し始める直前の電圧では電流が極端に増える特性が見られ
ました。
出力電圧が低いのにかかわらず定電流の電子負荷で無理矢理電流を引き出している
関係もあるでしょうが、電圧が低い場合ドライバTrの電流が少なく、スイッチングTr
にはコンバータが起動するに至らないような中途半端な電流が流れる為ではないかと
思います。
5−2.50mA負荷時
次に負荷がある場合の効率を含めた特性を確認てしてみました。(グラフ下側)
自作の「電子負荷」(定電流)を使用しての確認で、最初100mAで試したのですが、
負荷が重いのか、コンバータの定数が悪いのか、コンバータが昇圧しないので、
50mAに変更して測定しました。
無負荷時と同じように3Vから電圧を上昇していったところ、3.9V程で昇圧が開始。
この時の電源電流が70mA程で効率はなんと90%超?
・・・機材の都合でかなり測定誤差含みますので、これ本当かな?
電池動作が前提なので電圧これ以上上げても仕方ないので、電圧下げていきます。
無負荷時同様1.3Vまで下げても昇圧します。ただこの時の電源電流は400mA近く
なり、変換効率も50%を切るようです。
電源電圧に対するスイッチングTrのVceの割合が高くなりますので、それが効いて
くるものと思います。
なお無負荷でも見られた、コンバータ起動直前に電源電流が増える特性はやはり
見られます。
負荷がある分もあるのか電流の増加も大きいのですが、電流の増加分が負荷電流
以上に大きく、ICの破壊につながりそうなのでちょっと注意しないといけないかも
知れません。
(100mA負荷の時、3.9Vまでしか上げていませんが、300mA超えました。)
起動電圧が3V以下にならないものかと8p周辺の回路を変えてみました。
先に紹介した「起動補助回路」を試してみました。
減電圧時の動作との両立から電源側からの経路には逆流防止のダイオードを
入れます。(VFか低いSBDを使用したいところですが、手持ちの都合で普通の
スイッチングDを使用)
現時点では定数がこれで良いかは何ともいえませんが、とりあえず、起動電圧が
2.7Vまで下がりましたので、この状態で4Vと3Vでの負荷特性を測定してみました。
特性グラフ2(負荷特性)
やはり3Vより4Vのほうが変換効率いいようすし、電流も取れます。
やはりドライバーTrのコレクター抵抗の電源を負荷側ではなく電池側から取った
ほうが低負荷時の効率が上がるようです。(もちろん電池側から取るように変更
すると低電圧での動作が期待出来なくなりますが)
起動電圧は次の項で説明します。
5−3.低電圧での起動特性と変換効率の両立
ここまでの実験でわかってきたことが、起動電圧と変換効率の両立が難しい事。
回路に無駄な電流を流す事は変換効率の低下を招きますので、最小に抑えたい
もの。
効率を上げる為に8pにはあまり電流を流したくないのですが、かといって
抵抗を大きくすると特に電源電圧が低い時のスイッチング電流が低下してしまい
コンバータが起動しなくなります。
そこで8p周辺の回路をさらに変えて実験してみました。
特性グラフ3(起動電圧)
その過程で8p-GND間にCを追加すると起動電圧がぐっと下がる事を確認しています。
(なんと2.2Vでの起動を確認)
ドライバTrがOFFの間にCに電源電圧(出力電圧)がチャージされ、その電荷で
スイッチングTrをONさせる事になるので、抵抗を大きくしても、低い起動電圧と
する事が出来るようです。
しかしこの方法は、ドライバTrがONする毎にCにチャージされたエネルギーを
スイッチングTrのB-E間に直接印加する事になり、スイッチングTrにダメージを
与える可能性があるので、あまり良くない方法だと思いますので、ボツ。
<以下、2008/05/24追加>
いろいろ試したところ、電源電圧3V,5V出力の場合は下記の定数で電圧特性
(起動電圧および減電圧特性),効率共に比較的良好な結果が得られました。
・出力〜8p間抵抗は330Ω
・起動補助用220Ω
特性グラフ4(5V出力での最終版?)
6.定電圧改造基板での特性(12V出力編)
6−1.5Vの定数のまま12V出力に変更したら
5V出力ではまずまずの特性が得られたが、実際に使用予定の12V出力での特性を
確認する必要があります。
最初5Vで良好だった定数のまま、出力電圧を12V近くになるようR3だけ8.2kに
変更し測定しました。
負荷電流は実際のターゲットである20mAとします。
この状態で、無負荷時の起動電圧は2.2Vですが、変換効率は40%程度(電源電圧
3V時)でした。
12V出力での特性グラフ1
(グラフ途中で切れてますが、起動電圧を確認する為に電源電圧を上昇しながら
測定した時と、減電圧特性を確認する為に電源電圧を下降しながら測定した時の
電圧測定範囲がマズかった為です。)
5V出力での評価時より負荷電流を減らしているせいもあるのかも知れませんが、
変換効率、これではあまりにもひどいです。
出力側から電流を得ている以上、出力電圧を変えたら定数を見直す必要がありそうです。
そこで定数をどうすれば良いのか少し考えてみました。
6−2.8pに流れ込む電流
IC内のスイッチングTrのB-Eとパラに100Ω(MC34063Aの場合)が入っている事から、
8pに流す電流は、6mA+α(+α分がスイッチングTrのBに流す電流)必要です。
(実際にはこれにdutyを掛けたものが平均電流)
このIC内の抵抗、もう少し大きいといいのですが・・・スイッチングTrを
OFFした時にベースに蓄積された電荷を放電する意味もあるでしょうから、難しい
ところかも知れません。(ちなみにNJM2360Aは158Ωとやや大きいので、効率を
もっと狙うならICを変えたほうがいいのかも知れません。)
6−3.8pへの電流を何処から取るか
昇圧後の電気から電流を得ると、電源電圧と出力電圧の比率を変換効率で割った分
余計にエネルギーを消費する事になります。しかもスイッチングTrをONするのに
必要な電圧は1V程度あれば十分でしょうから、その大半は抵抗で熱に変わっている
事に・・・
考えてみるとなんと無駄な事。
気の迷い様サイトでの「事例」はあくまで減電圧特性を得る為の回路であり、
3Vから5Vへの昇圧であった事からあまり問題にならなかったようですが、
今回は3Vから12Vへの昇圧なので、影響が大きくなります。
したがって変換効率の面から、起動&定常動作用の電流は昇圧する前の電源側から
取るのが良さそうです。
6−4.8p周辺回路の定数を決める
8p周辺回路、自分で思いついて変えた割に手こずってますが・・・
電源〜8pへの経路の抵抗はダイオードによるVF分も考慮すると、
電源電圧が3Vの場合は220Ω程度が良さそうです。
(抵抗が大きいと起動電圧が上昇する。)
出力〜8p側の抵抗は、電源電圧が低下した時に動作を継続する為の電流を
供給する経路です。
昇圧後の貴重な!電気を使用する為、抵抗小さくすると効率が悪化します。
また抵抗が大きいと減電圧時に動作継続が出来なくなる事が予想されます。
この2つの条件から減電圧時の動作継続が可能な範囲でなるべく大きな抵抗を
選定する必要があります。
まずは、出力側からの経路の抵抗を560Ωに変えて測定してみました。
12V出力での特性グラフ2
変換効率良くなりましたが、まだ50%前後です。
更に、一番最初に「この程度・・・」と考えていた1kΩに変えてみました。
12V出力での特性グラフ3
変換効率がなんとか60%近くになりました。
効率が良くなってきたので、もう少し負荷を重くしても大丈夫そうです。
(グラフにしていませんが、この状態で50mA負荷でも実験しており、この状態での
変換効率は70%程でした。)
しかし、まだ不満です。せめて80%台にならないかなぁ。
無負荷時にまだこれだけ大きな電流が流れていますから・・・それだけ
ロスしている事になります。
ここまでの特性を1枚のグラフにまとめると・・・
12V出力での特性比較グラフ
このように、出力〜8pの経路の抵抗を大きくする事で、効率が少しずつ向上して
いるのがわかります。
しかしこれ以上抵抗を大きくすると、減電圧特性が悪くなると予想されます。
(実際1kにしたらグラフのように動作停止する下限電圧が上昇しています。)
出力から8pに流れる経路の電流はまだ大きく、効率をこれ以上改善するには
この抵抗は外す他はなさそうですが、減電圧特性がどうなるのやら。
この抵抗を外すとともに、電源からの経路のダイオードを外して測定しようと
思います。
現時点の情報はここまで。
.今後の予定
・定電圧改造基板でのさらなる特性確認
・8p周辺回路の定数・回路を変えての効率改善
・定電圧回路を定電流回路に再改造し、LED負荷での特性評価
・IIILEDライトへの組込
電子機器製作情報ページに戻る
ホームページへ戻る
このページに対するご意見,感想は
このリンクに記載のアドレスまでお願いします。
Copyright (C) by Y.Wagatsuma
2008/05/24更新(5V出力での改善結果,12V出力に変更しての実験開始)
2008/05/16新規作成