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PC-8801に2DDドライブを接続


このページでは、PC-8801に2DDドライブを接続する方法について説明します。
last up date:2005/03/08
 現時点では元記事の補足説明分のみです。
 特にDOS/V用3.5インチドライブを接続する場合の注意事項です。

1.信号の処理方法

1−1.DRIVE SELECT信号

 1つのFDDのバスにはドライブ4台まで接続可能であるが、
どのドライブに対し動作させるかをこの信号で指定する。

 PC-8801,9801ではドライブ側のジャンパ設定(DX0〜DX3)を行う
事により、各信号に割り当てた信号で動作するようになっいてる
が、DOS/Vではドライブのジャンパ変更を嫌ってか?
ケーブルを途中でねじって信号を入換えて使用されている。

 元記事の説明では
DOS/V用ドライブはDS1固定になっているとの事なので、
DS0(ドライブ1)信号でドライブをアクセスする為に、DS0とDS1の
信号を入換えて対処している。

1−2.容量切換スイッチの処理

 DOS/V用のドライブは、メディア判別スイッチの検出結果で
ドライブの動作モードが切換わるようになっている。
 しかし2DD媒体が入手しなくい今日この頃なので、このスイッチが
生きていると、2HD媒体を2DD媒体として使用する「技」が使えないと
具合が悪いので、スイッチの端子をショートさせて動作を殺し、
強制的に2DDモードで動作させているようである。

1−3.READY信号の生成

 コネクタの34pはPC-8801/9801ではREADY信号(ドライブの
準備完了を示す信号,回転数,メディア有り等の条件で生成)であるが、
DOS/V用のドライブはDISK CHANGE信号となっている為、
メディア検出スイッチの信号とDRIVESELECT信号のANDを取って生成する。
(信号が負論理なので、実際に使用しているゲートはNOR+INV)

1−4.参考図

 図を少々書き直してみました。
図1.接続図
 赤で示した部分が改造・追加部分です。
 点線で示した配線は、ドライブ2用なので、ドライブが1台のみの
場合は配線不要です。

図2.ケーブル図
 FD1135C/DのようなNEC系FDDの場合、逆差防止キー付きコネクタを
使用すると、キーが邪魔でコネクタが入らないかも知れません。
 キーを削るか、図の▲印にコネクタの1pが来るようにコネクタを圧着
しなければならないかも知れません。
図3.IC,ドライブピン配置図

図4.ドライブ内のスイッチ
 3.5インチドライブには、メディア(媒体)検出用の以下の3個のスイッチ
が付いています。
 1)メディア挿入を検出するスイッチ(媒体有無検出)
 2)メディアの書込み禁止(WRITE PROTECT)スイッチの状態を検出するスイッチ
 3)メディアの種類(2DD媒体か2HD媒体)を検出するスイッチ(容量検出)
   ・・・3)のスイッチは2DD専用ドライブには付いていないのは
       言うまでもありません。

 このうち、ライトプロテクト検出用と、メディアの種類を検出するスイッチは
メディアの穴位置に見合う位置に付いているので判別が容易ですが、
本改造で使用するメディアの挿入を検出するスイッチは、ドライブの構造で
取付け方法が違うと思います。

 書込み禁止検出とメディアの種類を検出するスイッチと同様、メディアに直接
触れるように作られているドライブだけではなく、別の方法(挿入のメカに連動
するような)のものもあると思います。

 ドライブの構造を良く観察して、スイッチを探してみて下さい。

1−5.元記事の訂正

 元記事で誤入力 または勘違いと思われる箇所がありましたので
勝手ながら修正してみます。

1)コンデンサ:103は0.01μFです。0.1μFなら104になります。
     ICの電源ラインのバイパス用なので、この程度の違いは
     動作には関係しないので、実害はないはずです。

2)DRIVE SELECT信号ピン
 READY信号を生成するロジック回路の接続元ですが、本体側の12pは
DRIVE2用なので、DRIVE1分は本体側の10pに接続する必要があります。

3)ケーブルのピン数
 36pではなく34pです。


2.備考

2−1.3.5インチドライブの容量切換方法

 DOS/V系
  メディア判別スイッチの検出結果によりドライブの回路を切り替えるとともに、
  PC側にも伝え、読み込み処理の切換を行う
  (2HD媒体に2DDフォーマットのような媒体と違うフォーマットやR/Wは
  不可能)

 PC-9801系
  メディア判別スイッチの検出結果は使用せず、PC側からの容量切換信号で
  モード切換。
 ・ある容量でのアクセスを試み、失敗したら切り換えて読み込む

  (スイッチの検出結果を使用していないため、2DD媒体の2HDフォーマット,
  2HD媒体の2DDフォーマットなど媒体の種類に関係なくフォーマット,
  R/W可能。)


 ちなみに5インチでは2HDと2DD媒体の磁性体が違うのか、2HDと2DD間の異容量
扱いのR/Wは不可。(2DD媒体を2D媒体としてR/Wすることは可)

2−2.3.5インチ系ドライブに付いているメディア検出関係スイッチ

・メディア挿入検出
 メディア挿入時ON(モーター制御用)

・容量検出(メディア判別)
 2HD/2DDのメディア判別用

・書き込み許可/禁止


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2005/03/08更新(ドライブ内のスイッチに関する説明追加)
2005/02/28新規制作