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手緩い「迷惑メール防止」法案


1.はじめに

 迷惑メールを減らそうと、「迷惑メール防止」法案が検討されており、
迷惑メールに悩まされている一人としてその主旨は理解でき、大歓迎で
ある。

 しかし、現在新聞等で発表されている内容をみると、非常に「手緩い」
法案と感じざるを得ない。
 その理由を下記に説明する。


2.「手緩い」と感じた理由

 法案では、到着したメールを受信した者が「迷惑メール」であると
判断した場合に、送信者に対して「今後送付不要」の返信をすると、
以降その宛先に対するメールの送信を禁止するという内容である。

 「悪意のない」常識のある業者が相手の場合は、これでもいいだろう。


 しかし現在迷惑メールを送信している業者は、どう考えても「悪意の
ある」業者がほとんどと思われる。
(発信元のアドレスを偽ったり、受信者のアドレスで送信したり・・・
etc.)

 もしこのような業者に対し何らかの「返信」を行う事は、「悪意の
ある業者」に「有効なメールアドレス」を教える行為であり、業者が
持っているメールアドレスの名簿を充実させるだけなのである。

 「有効なアドレス」の名簿は売って金に換え、また送信者の名前を変え、
あの手この手でふただび「有効なアドレス」に対して集中的に迷惑メールを
送付しつづける事は間違いないのである。

 従って、このような「悪意のある業者」に対し、返信のメールを
行うなどもっての他なのであり、現在の法案で安心できるはずがない。


3.対策案

 前項で説明したような「悪意のある業者」に迷惑メールを受信した
者の本当のアドレスを知らせずに、メール発信を止めさせる有効な方法は
ないのか。

 完全に防ぐ事は無理と思われるが、有効なメールアドレスであると
思われないようにして、業者が持っている名簿の精度を低下させるように
仕向ける為のが有効な方法と考えられ、1つの方法として下記の方法を考えている。


 その方法とは・・・
 迷惑メールの送信者に対し、プロバイダや電話会社のアドレスで
「あて先無しメール」である故・・・しかも本当にそのアドレスの
あて先がない場合と全く同じアドレスから同じメッセージ・・・の
返信が行えるシステムにする事である。

 もちろん、プロバイダや電話会社の全面的な協力が必要となる。

 迷惑メールであると感じた送信元アドレスを、プロバイダや電話会社の
サーバに登録(「悪意のある」プロバイダでない事が前提だが)すると、
迷惑メールの送信元に対して「あて先無しメール」である故を返信して
もらうようにするのである。
 プロバイダや電話会社のサーバからの発信になるので、本当の受信者の
アドレスが迷惑メールの発信者に伝わらず、しかも、本当に受信者がない
場合と一字一句違わない同じメッセージを返す事で迷惑メールの送信元
からは「宛先がなかった」としか見えないのである。

 ただし、この方法も迷惑メールの送信元のアドレスが偽られていれば
その「宛先無しメール」であるというメールが届かない事になり、
トラフィックを増やすだけになる恐れがないわけではないが・・・


 なお、本件はプロバイダや電話会社のサービスに関わる内容に
なるので、それぞれの業者に任せるような形で良いと思われる。
(サービスの有無で料金体系が異なる といった選択肢が出てくる
べきもので、法令で強制する性質のものではないと考える。
・・・せいぜい努力義務として明文化・・・ただ、携帯電話に
関しては義務化したほうが良いかな?)


4.法案化すべきもう1つの内容

 以下の内容を法案化出来ないものだろうか・・・

 アダルトコンテンツに関する内容を、未成年者が受信する恐れの
あるような方法で不特定多数にメール送信する事を禁じられないかどうか・・・
 もちろん、罰則付きで・・・


 ただし、WEBを使用して「アダルトコンテンツ」を見に行くのを防ぐのは
「表現の自由」の絡みがあるので別の対策が必要となろう。


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