南に面した窓に、写真で示すようにアンテナを寝せた状態で設置するのです。
あとは電波が一番強くなるように方向と角度を合わせればOK。
このように設置すれば、一番目立つパラポラの反射部が外から見えにくくなるのです。
更にカーテンを閉めてしまえばアンテナの存在が外から見えません。
(写真の例は部材の都合上、見えてしまいますが・・・ もっと低い位置なら見えないはず。)
そこで、私は次の写真で示すように木材の台を作り固定するようにしました。
なお、アンテナを寝せて設置する時のアンテナの角度が、アンテナの付属金具の調整範囲に
入らなくなりますので、その辺を考慮して台を作る必要があります。
ところでマスプロ社のアンテナの説明書に、この取り付けに対応する「室内スタンド」
なる物が出ているのに気が付きました。(「邪魔になります。倒れます。あまりおすすめ
できません。」という併記がなされていましたが。)
従って、受信部(コンバータと呼ばれている部分)本体の位置を動かさずに、
受信部が向いている方向を回転軸の中心としてオフセットパラポラの反射部を180゜
回転すれば、パラポラアンテナの下側と同じ状態になります。
この状態はパラポラアンテナの下側になったというだけですので、アンテナの動作には
何ら変わりがないのです。
BSの放送衛星は、春分の日もしくは秋分の日の午後2時の太陽の位置のあたりにあると
言われます。従って春分の日もしくは秋分の日の午後2時に日の差さない所には、
電波が届いていないと考えられます。
支障物として考えられる物は、屋根,窓枠,壁,ベランダの手すりなどです。
なおガラスですが、電波を吸収するものの受信可能な範囲でした。
ただし、金網が入ったものやフィルムを貼ったものや、赤外線吸収タイプは
電波の減衰が大きく受信不可かもしれません。
参考に私が実験したデータを以下に示します。
数字はBSチューナのレベル表示機能で表示したもので、他機種等との比較は
出来ませんので参考として見て下さい。レベルチェッカーやスペクトラム・アナライザが
あればある程度正確な数字を示せるのでしょうけど、残念ながら持ち合わせていません。
(そのような物、個人では持っていないのが普通か。)
チャンネル | 11ch | 7ch | 5ch |
正常取付 | 57 | 58 | 58 |
逆取付 窓開 | 51 | 55 | 55 |
逆取付 窓閉 | 21 | 29 | 29 |
正常取り付けと逆取り付けでレベルに違いがあるのは、位置調整が完全ではなかった
為か、室内の為何らかの支障物があった為と思われます。(正常取り付け時の実験は
アンテナを完全に外に出して行いましたが、逆取り付け時は室内でのデータです。)
またガラス窓(金網のないガラス)については電波の経路との角度がだいぶある為に
減衰量が大きかったものと考えられます。(窓が春分・秋分の日の午後2時の方向を
向いていればここまで減衰しないのでしょうけど、私の家の場合その方向に向けるには西に
60度位傾けなければなりません。)
なお、窓の開閉による数値の差がだいぶありますが、このシステムでは数字が1〜3程度で
ノイズ交じりで受信可能なレベルですので、数字が20台ではまずまずのレベルだと思います。
(画面もしっかり映ります。)
実験に使用した機材,実験条件は以下の通り
BSアンテナ:マスプロ BS35(35cm,アンテナ利得31.3〜31.8dB,コンバータ総合利得
50〜58dB, 雑音指数NF 0.98〜1.3dB)
BSチューナ:DXアンテナ DSA−770
ケーブル :5CFVA 約12m
天候 : 小雨
受信地 :山形県高畠町
アンテナにぶつかって方向がすぐ狂ってしまうのも問題かも知れません。
・・ ・・ ・・ ・・ ”人工衛星”等に用いる”衛星”という漢字を、”保健衛生”等に使用する”衛生”と 間違えている場合が良く見られます。 単なる漢字の誤変換なのでしょうけど、みっともないので気をつけましょうね。 他にもよくあるものに ・・・・・ ・・・・ 1.パソコンの「拡張スロットル」・・・正解は「拡張スロット」です。 前者の語源は「throttle」(内燃機関等の絞り弁を調整するレバー等と手元の辞書には 載っています。)に対し、後者は「slot」(細長いくぼみ,溝等と、手元の辞書には 載っています。)で、全く違ったものです。 ・・ ・・ 2.同じく「拡張基盤」・・・正解は「拡張基板」 意味は似ているかもしれないけど、電気の分野では「基板」なんです。 (これが、普通のワープロでは登録されておらず一発では出ない為かよくある間違い。 パソコン雑誌の中でも、これやっているのがあるから困ったもの。ソフト屋さんの記事なら 仕方ない面はあるけど、ハード屋さんがこれ書いちゃ駄目ですよ。) 「基板」は、あくまでも部品を乗せる為の「板」なのです。 printed circuit board・・・回路がプリントされた板 いわゆる”プリント基板”の”基板”が 語源で、”拡張基板”はextended boardとなります。 なお、”プリント基板”を略してPCBという場合がありますが、公害物質として有名な ”ポリ塩化ビフェニール”polychlorinated biphenyとは別物ですので、そちらも勘違いのなきよう・・・