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HIDランプについて


目次

1.HIDランプとは?
2.バラストとは?
3.鉄道車両への採用
4.注意事項


1.HIDランプとは?

 HIDランプとは「高輝度放電灯」(High Intensity Discharged Lamp の略)で、
ディスチャージランプ,メタルハライドランプ等とも呼ばれています。

 その名の通り放電により光を放つランプで、水銀灯の仲間と考えても
良いようです。

 青白い独特な光を発するのが特徴で、一般のハロゲン灯(白熱灯)より
エネルギー効率が高く(同じ消費電力ならより明るいランプになる)ようです。
 また効率が高い事は発熱が少ない事を意味し、その結果ランプ自体を
コンパクトにする事が出来る為、ランプ形状の設計の自由度が高まるという
メリットがあるようです。
 他にもハロゲンランプ等のようにフィラメントが切れる事がない為、
寿命が長いというメリットがあるようです。

 この青白い光が「目立つ」との事で、自動車関係でも非常に話題性の高い
ランプであり、種々のメリットから高級車,スポーティカー,トラック等を中心に
使用が広まっており、今では軽自動車にも標準装備された車種が登場しています。

 しかし、HIDランプを点灯させる為には「バラスト」と言われる電子機器が
必ず必要になります。


2.バラストとは?

 HIDランプは放電灯である為に、点灯時に必要な高い電圧が必要になり、
また電流が一定に流れるように制御する必要があります。
 この電圧の変換と、電流の制御を行う装置が「バラスト」(「安定器」)
であり、内部には高い電圧を作るインバータが内蔵されています。

 ランプ以外に必ず「パラスト」が必要になる事になりますが、その関係で
「ランプ」として見ると結構高価なものになっています。

 そんな事から自動車用品では、HIDランプに近い色(色温度の高い光)を発する
ハロゲンランプまで登場するありさまです。
(実は私も使用していますが・・・)
  

3.鉄道車両への採用

 高効率,高輝度,コンパクト,長寿命というメリットがあるランプですので
鉄道車両への採用も広まっています。

 JR東日本の新幹線車両ではE3系(秋田新幹線「こまち」用の車両)に最初に
搭載され(落成当初から)、その後E4系(Maxと言われる2階建て車両)にも
使用されています。
 ほか在来車両でも特急車両を中心に使用が広まってきています。

 そんな流れが、とうとう400系(山形新幹線「つばさ」用の車両)の前照灯
(標識灯)の交換にまで及んでいる今日この頃です。


4.注意事項

 かっこいいと、面白がってランプを見てしまいますが、HIDランプは、
紫外線を多く含んだ光を放ちます。
 目を傷める恐れがあるので、長時間直視する事は避けたほうが賢明です。


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2002/10/26新規作成