山形新幹線新庄延伸工事の進捗情報


1.'98年10月27日から山形−羽前千歳間単線運転

 山形新幹線の新庄延伸工事に伴い、’98年10月27日から
山形−羽前千歳間が単線運転となるようです。
 それに伴い、奥羽,仙山,左沢,陸羽東の各線で、発着時間の
調整が行われるようですので、該当路線を利用する方は、ダイヤに
注意が必要です。

 単線運転は、’99年3月のバス代行運転まで継続される予定
との事です。

 この項の参考資料:山形新聞 平成10年8月8日朝刊

2.'98年7月〜山形,北山形駅でホーム改造の動き

 '98年6月中頃より山形,北山形の両駅でホーム改造・増設等の動きが
出てきた。

2−1.山形駅では

 山形駅では、4番ホーム(奥羽/仙山/左沢用狭軌)の途中に車止めが
新設されて仕切られ、福島寄りの線路が外されてその上に新しくホームが
作られました。


 このホームは狭軌の3番ホームとして使用されるようで、駅構内の案内板
(下記写真)によると、8月27日より従来の3番ホーム(奥羽/仙山/
左沢用狭軌)からこの新設ホームに変更になるようです。

(写真の左手が改札及び1,11,12番ホーム側)

 この図を見ると、14番ホーム(奥羽線ローカル列車用標準軌ホーム)と
従来の3番ホームの間の車止めが外され、3番ホームの改軌工事から
着手されるものと思われます。

 そのうち、13番ホーム(奥羽線ローカル列車用標準軌ホーム)と
2番ホーム(奥羽/仙山/左沢用狭軌)及び12番ホーム(「つばさ」用
ホーム)と13番ホームの間にある線路と1番ホーム(奥羽/仙山/
左沢用狭軌)の間の車止め及び連絡通路が無くなり、この間も標準軌で
結ばれる事でしょう。

(写真左側手前が13番,左側奥が2番,右側が12/13番ホーム間の線路)


2−2.北山形駅では

 北山形では、3番ホーム(奥羽/仙山用)と、4番ホーム(左沢用)の
間に新しいホームが1線新設されました。

(1番ホームの山形寄りから新設ホームの階段を見る)


(3番ホームから新設ホームを見る)

 3番ホームも一時線路が外されましたが、新設ホームと共に狭軌の線路が
敷設されましたので、1,2番線の改軌工事中に狭軌ホームとして使用
するものと思われます。


3.'98年9月24日新庄駅周辺での動き

 地元新聞によると、9月24日新庄駅周辺がバス代行運転となり、
その間に線路や信号関係の大規模な工事が行われたようです。

 信号関係は新幹線対応の為に、現在の信号を一時停止させて、手旗及び
無線での誘導運行を行っている間に、構内の機器一斉に切換たようです。

 新駅舎の関係で、陸羽東・西線関係のホームの変更があるようで、
ディーゼル列車及び機関車関係の基地や新庄運転区−駅間の配線変更工事が
行われたようです。

 また現新庄駅舎は10月1日をもって業務を終了し、同2日から仮駅舎
での営業になるようです。


 この項の参考資料:山形新聞 平成10年9月25日朝刊

4.'98年10月26日北山形駅周辺での動き

 山形−羽前千歳間が単線運転になる前夜、北山形駅周辺を中心に
様子を見てきたのですが、配線切換や信号切換沿線の為でしょうか、
多数の作業員の方が出ておりました。

 この日の暫定なのでしょうけど、左沢線は山形−北山形がバス
代行になっていて、また「こまくさ」を含む奥羽・仙山の列車はポイントが
全て手動操作になっているようで、ポイント毎に一旦停車し、無線で
連絡を取りながら列車を動かしていたようです。

 北山形駅に寄ってみると時刻表には「10月27日からの時刻改正のため
書替中」と書かれた貼り紙が貼ってありました。


 山形駅の南側による「五日町踏切」にも係員がいました。
 下りの最終「つばさ」はこの日山形到着が20分ほど遅くなるダイヤと
なったのですが、蔵王〜山形間のポイントも手動になった為でしょうか。
 おそらく、こちらもポイント毎に停車して無線で確認しながら進む事に
なっていたのでしょうね。


5.'98年10月28日山形駅,北山形駅の様子から

5−1.山形駅では

 「つばさ」が14番線(従来ローカル列車専用になっていた標準軌
ホーム)から発着しているという情報を聞きつけ、10月28日に確認して
きました所、びっくりしました。
 本当に14番線に「つばさ」がいたのです。
 もちろん新幹線改札は無しです。

 ちなみに以下の「つばさ」が14番線発という事のようです。
  132号 1324発
  134号 1408発
  144号 1709発
  154号 2011発
(その後の確認で、下りの121号が14番線着になっているようです。)

 14番線と旧3番線(狭軌ホーム,2−1項で説明)はつながっており、
ホーム長全てが標準軌の14番線として機能してました。ただ、ホームの
嵩上げがされてあったのは北側の階段辺り・・・「つばさ」の編成分?・・・
まででした。

 なお標準軌の線路はホームの北側までで、その先には車止めが
ありました。
 その先は上り線から改軌工事に入ると思いますが、1番線と2番線は
今でも「こまくさ」のホームとして使用されており、標準軌と狭軌線路を
交差させるのでしょうか?
(この疑問は6項を見ていただくと判明するかな?)

5−2.北山形駅付近では

 北山形では、駅南側にある「宮町踏切」から標準軌用の枕木を
いっぱい載せた「軌陸車」(きりくしゃ・・・と言っても、2トン位の
トラックに線路を走る為の車輪をつけたもの)が上り線に何台も入って
いきました。
(ナンバーが「秋田」とか「宮城」とかの「わ」ナンバーでした。)

 頭で分かっていても、線路の上をトラックが走っていく様子は
なかなか面白いです。
 それと、「こまくさ」とか飯山線カラーのディーゼルカーとトラックが
並ぶ光景も目にしました。(しかもこの日私が見た「こまくさ」は秋田色。)

「こまくさ」と軌陸トラックが並んだシーン

(撮影'98年10月28日 山形930発「こまくさ」3号新庄行1023M北山形駅進入時。
手前が上り線,「こまくさ」が走っているのが下り線で、「こまくさ」は秋田方向に
進んでます。逆光だったのと、カメラ不調で色調が良くありませんが、ご了承下さい。)

 いよいよ改軌工事が本格的になってきたという感じがしました。

 その後(11月4日)、再度付近を確認しました所、沿線に積んであった枕木は標準軌
仕様であって、三線軌条仕様ではなかったので、上り線は標準軌のみとなるようです。
 この事から、北山形駅は1・2番線が標準軌(奥羽線用),3・4番線
(4番線は新設されたホーム)は狭軌(仙山線用),5・6番線(旧4,5番線)
は狭軌(左沢線用)として使用される事でしょう。

 また11月9日に付近を確認した所、北山形駅の2番線の線路が取り外されて
いました。間もなく改軌工事が始まる事でしょう。


6.'98年11月13日の山形駅の様子から

 出勤途中、中川駅付近で「クモヤ743」を見かけた私は、
それを追って山形駅に向かいました。そこで見たものは・・・

 なんと、山形新幹線ホームだった12番線が使用中止になっていて、
線路が外され、12番線に進入するポイントから、12番線と13番線
(13番線はローカル列車用ホーム)の間にあった線路に接続されて
いました。

山形駅12番線の工事の様子(撮影'98年11月13日)

(13番線より撮影。手前側が福島方,左奥側が1番線〜秋田方)

 この線路、このまま1番線につないでしまうようです。
 そして現在の12番線の線路があった部分は、その上にホームをかさ上げし、
新幹線ホームとして幅を広げるつもりかも知れません。
 私は当初、12番線と13番線の間の線路をそのまま1番線に接続すると
予想していたのですが、それとは違っていたので驚きました。

 良くみて気が付いたのですが、山形駅のホーム進入部分まで複線状態を
保とうというような感じかも知れません。なお山形以北は単線・・・
標準軌+狭軌のようです。

 以上から、一部の「つばさ」が14番線発着になった理由と、12番線〜
1番線への配線の接続がどうなるかがわかりました。


山形新幹線新庄延伸関係情報ページへ戻る
鉄道情報ページへ戻る
ホームページへ戻る

このページに対するご意見,感想は
我妻 靖( E-mail:jr7cwk@jan.ne.jp)
までお願いします。

Copyright (C) by Y.Wagatsuma

'98/08/25新規制作
'98/10/01更新(新庄延伸関係をまとめたメニューページ追加に伴う見直し,
    山形,北山形,新庄各駅での動き追加)
'98/11/23更新('98年10月26日,10月28日,11月13日山形,北山形両駅での動き追加)