山形線沿線の各駅


 山形線(奥羽本線 福島−山形間)沿線の各駅を紹介します。
 なお、私の解る範囲での紹介ですのでご了承の程を。

=== 一覧 ===

福島(ふくしま)
笹木野(ささきの)
庭坂(にわさか)
赤岩(あかいわ)
板谷(いたや)
峠(とうげ)
大沢(おおさわ)
関根(せきね)
米沢(よねざわ)
置賜(おいたま)
高畠(たかはた)
赤湯(あかゆ)
北赤湯信号所(きたあかゆしんごうじょ)
中川(なかがわ)
羽前中山(うぜんなかやま)
かみのやま温泉(かみのやまおんせん)
茂吉記念館前(もきちきねんかんまえ)
蔵王(ざおう)
山形(やまがた)


福島(ふくしま)

 言わずと知れた奥羽本線の起点となる駅です。
 標準軌化された5,6番線が山形線ローカル列車の発着ホームです。もちろん「つばさ」
の入線も可能です。
 新幹線ホーム14番線が「つばさ」の発着ホームであり、東北新幹線と山形新幹線との
境になると言えます。(厳密にはちょっと違うかも?) 
 下りの「つばさ」は14番線で「やまびこ」から切り離され、高架からの連絡橋を降り
単独で山形に向かいます。
 高架橋を降りた付近に新幹線の25KVから在来線の20KVへのセクションが
あります。長さが結構あるのでここを通過すると1秒位空調が止まります。

 上りの「つばさ」は14番線で「やまびこ」と連結し、東北新幹線の下り線を渡って
上り線に入り、東京(臨時の場合は上野)に向かいます。
 連結作業では「つばさ」は「やまびこ」の約30m手前で一旦停止し、次に約3m手前で
停止し、次に連結という手順で行われます。
 なお、加減速特性やATC/ATS,列車無線の切り替えは福島14番線停車時に
行われているようです。


笹木野(ささきの)

 福島より3.8km地点の駅で、東北−奥羽に渡った切符に経由駅として書かれる所です。
 駅の福島方に笹木野踏切がありますが、山形線区間内に2つある門型踏切のうち1つ
がここにあります。


庭坂(にわさか)

 福島より6.9km地点の駅で、下りは山形線内,上りは東北新幹線内でトラブルがあると、
「つばさ」が足止めを食らうことになる駅です。
 たしかにホームは多いようです。
 また一部ローカル列車の終発着駅ともなっています。

 ここから下ってしばらく行くと、大きな右カーブを描きながら板谷峠に入っていきます。
 「つばさ」が開業した頃、踏切事故防止のTVCMに出た踏切がカーブの手前にあります
が、実際に行ってみるとTVで見たよりずっと小さな踏切でした。


赤岩(あかいわ)

 福島より14.6km地点の駅で、スイッチバックのあった駅の1つです。
 今は本線内にホームが作られています。
 

板谷(いたや)

 福島より21.2km地点の駅で、ここから山形県内の駅となります。
 ここもスイッチバックのあった駅で、長いトンネル(赤岩方が「環金」トンネル,
峠方が「第二板谷峠」トンネルだったと思います。)に挟まれています。
 ホームは峠方のスノーシェット内にあります。
 旧駅舎付近のスイッチバックは保守車両が出入りできるように標準軌化されて
います。
 
 板谷は栗子国際スキー場の最寄り駅で、冬季はスキー客が結構いるようですが、
スキー場まではそれでも結構な距離があります。
 おそらくスキー場でバスを運行しているものと思われます。

 また板谷峠内で国道13号と連絡できるのはこの駅だけだと思います。
 赤岩は不明ですが、峠,大沢については細い山道を伝っていかないと行けません。
(峠については冬季は車では入れないと思われる。)


峠(とうげ)

 福島より24.5km地点の駅で、峠の力餅で有名?な駅です。
 ここもスイッチバックのあった駅です。ホームは板谷方のスノーシェット内に
あったと思います。


大沢(おおさわ)

 福島より28.8km地点の駅で、スイッチバックのあった駅です。
 ホームは峠方のスノーシェット内にあります。
 板谷のように、旧駅舎方面のスイッチバック跡に保守車両用の引き込み線があり、
車両用の車庫があります。

 旧駅舎付近には雨量計が設置されており、大雨の際の規制をするデータを取っている
ものと思われます。


関根(せきね)


 福島より34.8km地点の駅で、峠をほぼ降りた所にあります。
 大沢方に1km程行った所のトンネル(尾崎坂トンネル)が板谷峠最後のトンネルと
なります。板谷峠内は全線複線となっていますが、ここより米沢方は単線となっています。

 駅から東のほうに向かうと「水窪ダム」というダムがあり国道13号線まで出る
ことが出来ますが、ダムまで登る道路の途中に右に折れる道路があり、これが
大沢駅方面に行く道路です。


米沢(よねざわ)


 福島より40.1km地点の駅で名前の示す通り、米沢市の玄関となる駅です。
 「つばさ」開業に伴い駅舎が改築されました。
 また米坂線との連絡駅となっていますが、その関係でトラックナンバーが変則的なので
注意が必要です。
 1番線:米坂線(狭軌)
 2番線:奥羽下り(ただし、ほとんどの「つばさ」は「上り」もこのホームです。)
 3番線:奥羽上り
 4番線:奥羽

 3,4番線の屋根の柱はレールが使用されていますが、非常に古いレールらしいです。

 米沢には、奥羽線(山形線)の保守を担当する「米沢レールオフィス」があるそうです。
 冬季の除雪作業等もここが担当しているそうですが、板谷峠のような山岳地帯の作業は
大変なこと思います。ほんとご苦労さまです。


置賜(おいたま)


 福島より45.6km地点の駅で「米沢」から山形方面に向かって次にある無人駅です。
 米沢市に属します。
 客扱停車する列車は普通列車のみですが、前後が単線である為、列車交換に使用されます。


高畠(たかはた)


 福島より49.9km地点の駅で「米沢」から山形方面に向かって2つ目の駅です。
 名前が示す通り、高畠町の玄関となる駅です。
 その昔、「糠ノ目」(ぬかのめ)といわれていましたが、町名と駅名を一致される為
「つばさ」が開業する1年程前に「高畠」と改称され、「つばさ」の開業に合わせて駅舎が
改築されました。
 20年程前は特急も止まらない駅で、一時期は無人になりかけ、その時は高畠町のほうに
委託されていましたが、現在では、JR社員が就くようになり( 但し米沢駅の管轄のよう
です。 )、「つばさ」も一日4往復客扱いの停車を行うようになりました。
(高畠付近は単線なので、列車交換待ちで客扱い無の停車が他にもありますが・・・)

 駅舎のデザインは地元の童話作家「浜田広介」(はまだひろすけ)にちなみ、
メルヘンチックな建物となっています。さらに駅舎としてだけではなく、
温泉を引いてあり、「温泉のある駅」としてTVや雑誌で広く紹介されました。

 なお旧駅名である「糠ノ目」は駅周辺の地区の名称で、昭和49年まで 走っていた高畠電鉄との接続駅でもありました。  「高畠駅」は元々は高畠電鉄の駅名のひとつで、高畠町中心部にある駅でした。 旧「高畠駅」周辺は、公園となっており、「高畠石」で作られた駅舎と一部の車両 (静態で状態が非常に悪い)が保存されています。  また、高畠電鉄の線路跡は、「まほろばの緑道」と呼ぶサイクリング道路に生まれ 変わっています。高畠駅にはレンタサイクルが常備(冬季を除く)されていますので 鉄道を利用しておいでの際にはこれを利用するとよいでしょう。  高畠から赤湯方に1.5キロ程行った所に陸橋がありますが、走行中の「つばさ」の 撮影ポイントの一つになっているようで、羽前中山−かみのやま温泉間の陸橋とともに、 これらで撮った事が明らかな写真がよく雑誌等に掲載されます。  

赤湯(あかゆ)


 福島より56.1km地点の駅で「米沢」から山形方面に向かって3つ目の駅です。
 南陽市の玄関となる駅です。「赤湯」の名前は駅周辺の地区の名称から来ていると
思われます。
 「つばさ」開業に伴い駅舎が改築されました。
 駅舎は、「赤湯駅から未来への飛翔」の基本コンセプトを基に、スカイスポーツのメッカ
「南陽」の意気を示すかのように、ハングクライダーやパラグライダーをモチーフに弧線を
主体にしたデザインで、二重のアーチ屋根で内部には柱を一本も使わない構造だとか。
 その後グッドデザイン賞を受賞したそうです。

 「赤湯」は山形鉄道「フラワー長井線」の接続駅となっており、西側が山形鉄道の駅となって
います。山形鉄道の営業時間内であればどちらからでも利用できるようです。

 赤湯の高畠方は単線ですが、北赤湯方は複線になります。  ここより北赤湯間は、置賜盆地の北端である国道13号線の「鳥上坂」といわれる区間と並走します。  鳥上坂を上り切った付近より上った所に「高ツムジ山」といわれる山があり、ここは 「南陽スカイパーク」と名づけられたスカイスポーツの基地になっています。  コンディションがよければ、車窓からハンググライダーやパラグライダー等が飛んでいる姿を 見る事が出来ることでしょう。  また「白竜湖」という湖(湿地帯)があり、「鳥上坂」付近の車窓から見る事が出来ます。 (下り列車・・・坂を登りますが・・・では右手に見えます。)  ただし季節によっては、朝方「置賜盆地」内が濃い霧に覆われますので、見る事が出来ない 場合もあります。・・・(この「霧」により信号確認が難しくなる為に、列車も減速運転を 余儀なくされるようです。)

北赤湯信号所(きたあかゆしんごうじょ)

 福島より61.6km地点にある信号所です。標準軌区間唯一の信号所らしいです。
 赤湯から複線だったのが、ここからまた単線に戻ります。


中川(なかがわ)


 福島より64.4km地点の無人駅で、南陽市に属します。
 貨車を改造した駅舎がユニークです。
 前後が単線となっており、よく列車交換に使用されます。
 

羽前中山(うぜんなかやま)


 福島より68.3km地点の無人駅で、上山市に属します。
 山形線区間内では、国道13号線からもっともアクセスの良い駅ですが、残念ながら
普通列車しか止まりません。
 福島方が単線,山形方が複線になっています。山形方の上り線だけに「第一中山トンネル」と
「第二中山トンネル」があります。


かみのやま温泉(かみのやまおんせん)


 福島より75.0km地点の駅で、上山市の玄関駅です。
 「つばさ」開業に伴い駅舎が改築されました。上山城をモチーフにした建物となっています。
 旧駅名は「上ノ山」(かみのやま)ですが、読み方がやや難しいのと温泉のある地域である
ことをアピールする為に、現駅名に改称されたようです。
 駅にはJR系コンビニであるJCが入っています。


茂吉記念館前(もきちきねんかんまえ)

 福島より77.8km地点の無人駅で、上山市に属します。
 旧駅名は「北上ノ山」(きたかみのやま)でしたが、県を代表する歌人の一人である「斉藤茂吉」
(さいとうもきち)の記念館が近くにあるので、それをアピールする為に、現駅名に改称された
ようです。


蔵王(ざおう)


 福島より81.8km地点の駅で、山形市に属します。
 名前の通り、スキー場や温泉やおかま(カルデラ湖)が有名な「蔵王連峰」が見渡せる駅です。
 ただし、「蔵王」方面への交通は、山形駅のほうが充実していますので、注意。

 ここかや山形まで、下り線のみ三線軌条となっており、蔵王駅までED−78の率いる貨物列車の
乗り入れが行われています。三線軌条から標準軌や狭軌に分岐するポイントの形状が独特です。


山形(やまがた)


 福島より87.1km地点の駅で、山形県の県庁所在地「山形市」の玄関駅です。
 山形線/山形新幹線の終着駅となっており、現時点ではここまでが標準軌化されています。
 「つばさ」開業に伴い駅舎が改築されました。
 橋上となっており、東西自由通路の中ほどに駅窓口および改札があります。
 西側の出入り口はこんなふうです。

 またホテル(ホテル メトロポリタン山形)およびショッピングセンター(メトロプラザ)と 一体となっています。  山形以北は新庄,秋田,青森方面に向かう「奥羽本線」,仙台に向かう「仙山線」,左沢(あてらざわ)に 向かう「左沢線」の3線が出ています。 (とはいえ、仙山,左沢は、奥羽線の途中駅から分岐するように なっているので、見た目は複線の線路があるだけですが。)  蔵王までの貨物列車乗り入れり関係で、蔵王方のポイントは非常に複雑です。
 山形の1.5キロ程南には「つばさ」や719系のメンテナンスを行う車両基地があります。

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'97/05/25改訂