撮影 '96年12月18日 山形駅構内3430M(編成Y-1,Mc車) '97/01/06山形駅構内432M(編成Y-4,Mc車) 使用カメラ:fujifilm DS-7
詳細データがない為、私の解る範囲で説明します。 ・電源仕様:交流20kV専用 ・制御機器:サイリスタ位相制御 ・電動機 :直流電動機 ・最高運転速度:110km/h ・ボディ :3ドアステンレスボディ( 首都圏を走行する211系同等?) JR東日本色である緑と、山形色である紅花色のラインを車体側面に配置。 ・台車 :標準軌ボルスタレス台車 ・ATS :P型 ・列車無線:Aタイプ無線機,Bタイプ/構内入替兼用携帯無線機,PRC整合用無線機(データ系), 防護無線 ・ドア扱い:自動/半自動(押しボタン式)切り替え可 ・編成 :Mc+Tcの2両で1ユニット(Tcが福島方) ・編成番号:Y−1号からY−12号 全12編成 走行性能等の基本的な所は仙台地区に投入された719系0番台と同様と考えられるが、山形線 走行に適合するように、台車の標準軌化,ATSのP型化、列車無線のAタイプ化他、パンタグラフ の改良等が行われている。 なお、山形線区間の最高速度は、719系をフルに生かした110km/hである。
719系5000番台運転席(Mc車)
719系5000番台電車を見て,乗っての感想等 (’91年11月に719系5000番台に乗車した時に、無線系BBSにアップした内容を 見直し、ページにしました 。) 1)アコモデーション(内装) 外装やアコモデーションが一番近いのは東海道や宇都宮線,高崎線を走る211系で しょうけど、乗車経験があるものよくは覚えていません。 719系の車内は、シートがロングシートと2人がけと2人がけのBOXシートが 組み合わされたものです。 言葉で説明するのがちょっと難しいのですが、ドア付近がロングシートで、ドア間に 進行方向に2人がけが2列、進行逆方向に2人がけが2列で、またロングシートという 具合いです。(いわゆるセミクロスってやつ) いちばんとまどいやすい?のが、押しボタン式の半自動ドアです。 積雪地帯(寒冷地仕様?)を走る関係(211 系にもこの設備がある車両があるようです が。)でしょうか。いままでもデッキのない車両(一部のDC)には半自動ドアがありました が、重いドアを手で開けなければなりませんでした。
半自動扱い用ドアボタン 左:車外,右:車内) 面白いのは、利用する人の行動です。車内には開閉の2つのボタンがあるのですが、外の ボタンは開けることしかできません。 礼儀をわきまえた人?は、降りた時にドアを閉めようとするわけですが、外のボタンを 押してしまう人がいます。(当然ながら閉まらない。) 従って、降りる時に車内の閉ボタンを押してドアを閉めているか、開けたまま降りて しまう2つのパターンに分かれます。 中には降車時に車内の閉ボタンを早く押した為に、ドアにはさまれてしまうやつもまれにいます。 (実は、私も一度やってしまった。すかさず開のボタンを押し、ドアから抜け出し何事も なかったように改めて閉ボタンを押し直したのはいうまでもありません。) 外のボタンで閉めるようには出来なかったのでしょうか? さて、半自動も一癖あるようで、混雑時にドアが完全に閉まらなかった時はどうしているの でしょう。強制開にすることも出来ますが、半自動のつもりでドア付近に乗っている時に 突然ドアが開いたら、ちょっと危ないかも?・・ また、同じ駅(特に始発駅)で何度か開閉が繰り返されるのを見ると、その昔テレビの コマーシャルでやっていたこと(あの音とともにエネルギーが逃げているという内容だったと 思う)が頭をよぎります。 何度か開閉を繰り返しているうちにコンプレッサが回り出すとのはいうまでもありません。 でも、ドアの常時開放により冷暖房に費やされるエネルギーのほうが大きいかも知れませんね。 2)走行性能 電車化されたことにより、従来のPC(機関車が客車を牽引する列車)やDC(気動車= ディーゼルカー)に比べれば加速も良くなりました。 いままでは、特にDCの場合、蔵王−北上ノ山間(現 茂吉記念館前)の坂を登るのが苦しい らしく(PCではさほどでもなかったのですが)特に蔵王で停車する普通列車の場合のろのろと エンジンをうならせて!!40km/h位でやっと登っていたようでした。 そんな坂でも719系は構わず平気で加速していきます。 標準軌化によって車両を更新する必要があった為に、副産物的に電車化されたようなものですが ローカル鉄道?・・・一応本線なのですが・・・を活性化させるには大変いいみたいです。 今までは「列車通」とか遠回し?な言い方しか出来ませんでしたが、これで電車通勤と言うことが できる!! 当然時間も短縮されました。通勤で利用している高畠−山形(本当は北山形までですが、 山形−北山形間は従来のままですから。)間で、5分から15分(ダイヤのせいもあるが)位 時間短縮されています。 この位時間が短縮されると、同じタイムを車で出すのは、かなりつらいものがあります。 こうなると鉄道利用の価値が出てきます。(もちろん最終目的地までの乗り継ぎや徒歩時間まで 含めたら車のほうが勝つ見込みが高いですが。) 電車化によるメリットは大きいです。時間にして7割程度になっています。 加速性能や最高速の違いだけではなく、PCで行われていた運転士と車掌の無線通話(ドア閉から 「***列車運転士 こちら***列車車掌ですどうぞ。」「こちら***列車運転士ですどうぞ。」 「***列車発車。」のやり取り)がなくなるだけでも違いが出ているでしょう。 また単線が多いとスピードアップにより「スジ」に余裕が出来るようで、他列車との交換待ちが だいぶ減ったように思います。 3)揺れ 本来であればオリジナルというか、狭軌仕様の719との比較をしたい所ですが、 乗車経験が少ない(週末に仙山線に乗り入れているようですが。)ので、とりあえず 従来のEF−71(ED−78)+50系PC(客車)もしくはキハ28,58,40等の DC(デーゼルカー)や、455系との比較になります。 標準軌仕様なだけに揺れが少ないのはさすがです。狭軌車両では車内を手放しで歩くという わざはつらいものがありましたが、これだとカーブ以外なら平気でできそうです。 (それでも路盤は在来線ですから、カーブはきつい。) ボルスタレス台車だと思いますが、空気バネのようです。揺れが少ない分酔ってしまいそうです。 以前この区間を走っていた485系「つばさ」でさえ、もっと揺れが大きかったと思います。 (でも485は速かった・・・ような気がする。時刻表の上で比べると、停車駅の数が同じなら 時間は大差ないようです。) 標準軌仕様719系は揺れが少なないのと、軌道のロングレールレール化により継目の 音がしないせいかスピード感があまりないのです。 Tc車(編成中、福島方の車両)はモーターのない車両だけにさらに静かですが、ぼっ として 居眠りいながら乗っていると、車両の揺れかたの為な新幹線にでも乗っているかのような錯覚を 覚える位です。 そういえば京王線ってJRの狭軌区間よりは広く標準軌よりは狭いケージのはず(正確なゲージを 忘れてしまいました)が揺れ具合どうだったかな? 一年位あの沿線にいたので秋葉原にいくのによく乗りました。 ところで、最高速度が110km/h運転になってから、かみのやま温泉(旧上ノ山)− 茂吉記念館前(旧北上ノ山)−蔵王間の運転速度が上がったようですが、急カーブの連続する この区間はサスが底をついた(自動車に詳しい人にはこの辺の感覚が解ってもらえるかな?) ような感じになりかなりきついみたいです。(立って乗車したら大変です。) 400系なら大丈夫なのでしょうけど、この区間 もうちょっとなんとかならなかったのかな? というのが正直な感想です。( まぁ予算の関係や、投資金額に対する効果のバランスという 問題もあるので、改良の見込みはないのでしょうけど。)
効率化の波は鉄道界でも例外ではなく、山形線内を走行する719系も2年程前から一部列車の ワンマン運転が始まっています。 半数の編成の車内に、バスで使用されている整理券発券機,運賃箱,自動放送等の設備が追加 されました。 山形県内では左沢線(当初は40系DC,現在101系DC)のワンマン運転が先行し、次に 奥羽本線山形以北の701系ECでワンマン運転が続きました。 そして山形線でのワンマン運転が始まったわけです。
ところで自動放送とドア開閉時のチャイムがうるさいと感じたのは私だけでしょうか。 それに自動放送の案内内容、文章的に変だぞ。(放送を録音したら内容を紹介します。)
・’91年11月5日 719系5000番台電車の営業運転開始 山形線の上り線の全線標準軌化完成後、試運転が行われ、’91年11月5日より最高速度 95km/hで営業運転が開始された。 ・’92年7月1日 ダイヤ改正と共に110km/h運転になった。 ちなみに、私が110km/h運転になって初めて乗車したのは、’92年7月2日の朝です。 いつものように通勤のために乗車した快速3525Mですが、モーターの回転音がいままでより 高い領域までいくようになったので運転速度が引き上げられた事がわかり、後で速度計を見たら 110km/h運転になったことがわかりました。 ・’95年 ワンマン運転に対応すべく、整理券発券機や自動案内放送設備の設備追加。 (半数の編成について対応)
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