そこで、デジカメをスキャナ代わりにして、プリント済みの写真を取り込む実験を
はじめました。
固定するには市販の台を利用するのが手っ取り早いでしょうけど、まずは実験ですので
手持ちで試してみることにします。うまく行ったら固定方法を工夫すけば良いわけです。
さて、一番の問題は照明です。光源とデジカメのCCDの相性や、デジカメのホワイトバランス
処理との関係で、色の再現性がどうなるかが気になります。
頭で考えていても仕方ないので、まずは実験しました。
本画像は、実際の画像から縮小処理を行っていますが、色補正は行っていません。
右の写真はやや古い写真で、写真の色自体赤みかっていたのですが、青みかかって変です。
左の写真は元の写真も多少青味がかっていたのに、さらに青さが増しています。
フィルタを取り付けて撮影するとか、後処理で補正という手もあるのでしようけど、
補正が不要ならそれにこした事はありません。
そうなるとやはり白熱電球に白羽の矢が立ちます。
ハロゲンランプは、その構造からフィラメントの温度が高く白い色で光るので
良さそうなのですが、ランプ表面温度が高く取り扱いがやっかいなので
やめました。(実験的には手持ちの自動車用ハロゲンランプという手もあるのですが。)
そこで、まずは実験ということで、空缶にリフレクタ付き散光型の25Wミニクリプトン球を
取り付けた照明を自作しました。(照明の製作に関しては後述します。)
このクリプトン球を使った照明で撮影した所、若干赤みがかった画像になるものの、
蛍光燈で撮影したものよりはずっと自然に撮れ、ページに貼るには十分な画像が得られました。
(同じ写真で比較できれば良かったのですが・・・)
本画像は、実際の画像から縮小処理を行っていますが、色補正は行っていません。
左の写真は多少赤味がかっていますが、自然さは蛍光燈の比ではありませんでした。
右の写真はちょっと照明が均一に当たりませんでしたが、色はまずまずです。
なおプリントが光沢の場合、照明による反射光が気になりますので、照明の位置や角度を
調整して反射光が入らないようにする必要がありました。
また光が均一に当たるよう、もう一細工したほうがいいようです。
ランプはリフレクタ付き散光型の25W
ミニクリプトン球を使用することとし、
これに合うソケットを用意します。
(ホームセンター等で入手)
光源のケースとして、350ミリリットルの
スチール製空缶を利用しました。
アルミ缶は強度が弱くNGです。
他には電源を接続する為のプラグ,電線が少々、ランプソケットを固定する為のねじ2本,
内部を白く塗装する為のスプレー塗料が必要です。
また、製作・加工時には、穴明け加工をするドリル,缶切り,ペンチ等や、
配線をする為のドライバ,ハンダコテ等が必要なのはいうまでもありません。
蓋を切り取ったら、切り口に触れても
指を切らないようペンチでつぶします。
次に反対側ですが、ランプのソケットを
取り付ける穴と、電源用の電線を通す穴と
放熱用の穴をドリル等で開けます。
また側面に缶を固定する為のねじ用の穴を
開けておきます。
缶の板圧が薄い為、コードレスのドリル等のように回転数の低いドリルを使用すると
仕上がりが汚いようです。(まぁたいした問題ではないが。)
仕上げに内部を白のスプレーで塗装します。
(缶の内部が黄金色なので、下地を隠す為に
時間をおいて3度塗りしました。)
私は手抜きで缶の外側を塗りませんでしたが、
色を塗ればきりいに仕上がるでしょう。
これで部品の準備が出来ました。
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'97/06/12新規作成