渡邊家長屋門

2018年3月27日,黒沢地区の「渡邊六郎兵衛家長屋門」が国の有形文化財に登録された。
国の登録は飯豊町では初めての記念すべき物件である。
中世の渡邊家は伊達の家臣であったが,上杉家が置賜を支配すると帰農し,豪農となった。
初代は「土佐」。5代目より「六郎兵衛」を名乗り,代々大規模農耕を経営基盤としていた。さらに酒造,金融経営を加え,近代においても家の経営は順調で,明治42年にこの巨大な長屋門が建設された。
長屋門という建物は江戸時代的な建築物であるが,当長屋門は,その腰周りにレンガを貼り付けるなど,近代的な技法・部材を用いて建設した希少な文化財である。また,屋根にトタンを葺いた以外は建設当時の姿をとどめていることから歴史的価値が評価され,登録に至った。
