それは..数年前のこと
後輩の一人に、代々霊能者のような家系の子がいた
..で、その子の家からは、なぜか電話が繋がりにくくて
時々、公衆電話を使ってかけてくれた
それでも、私からその子への電話は繋がるのだが..
いつものように、公衆電話から電話をかけてくれていた後輩M..としましょう
どんな話をしたかは忘れたが、かなり長くなったと思う
私達の電話中の会話の他に、何か雑音が入っていることに気がついた私
よく聞き取れなかったので少しの間、静かにしてもらったら...
どうも子供が2人ほど、三輪車か何かで遊んでいる声..というか、音が聞こえるのだ
どうも、後輩のすぐそば遊んでいるような雰囲気だった
「なんか...子供がそばで遊んでいるでしょう?」
私はさほど気にせずに聞いた
「あのぉ..先輩..誰もいませんよぉ」
申し訳なさそうに言う後輩M
それでもはっきりと音が聞こえているのだ
「だって..はっきり聞こえてるよぉ..三輪車の音まで..」
そこまで言って気がついた
電話で三輪車が走っている音など聞こえるはずがないと
とたんに、子供の声も、三輪車の音も聞こえなくなったのだ
なにか..異様な雰囲気を感じた私達
電話を中断したのは言うまでもない...