持論を展開。ただし持論である。もじろん間違いもあるかも。
準備不足ですが、一曲目。なんせさっき考えた企画。

スプリングマーチ

変ロ長調であるが、メジャーセブンス、副三和音などを使っている。低音は和音に当てはめるより、属音の通奏と考えるべきか。全体にスパッと決まる和音がなく、微妙な感じである。Aの3小節目からのユーフォニウムのC、B、A、Gのようにファミリーコードを使い、ちょっと変化を出しているところが多い。また曲全体を通し倚音が多くなめらかにまとまっている。Bの2小節めは、ナポリの2度ととってもいいのではないか。LikeSoloの表記ははじめて見るが、LikeaSoloが正しいのかどうかは、私の乏しい英語の知識ではわからない。Soloで吹くのは反則なのだろうか。Dの3小節目はナポリのようである。Eの2小節前も同様。Eは倚音の連続で、4の和音の倚音もありメジャーセブンスは好みとも合うのであろう。F前もナポリ。Gは一瞬転調し変ロ長調になる。Hのオブリガートが小気味よく、グリッサンドの先が3度できれいである。Iの4小節前、下属調に転調。Aフラット、C、Fマイナーアド4(とでもいうのだろうか)、Fマイナー、Dディミニッシュ11、Dフラット7となるのか?ほとんど横の流れで、コードネームを付けなくてもいいかもしれない。Iにむけてのナポリにはなっているが。あとは和音分析はやめます。最後は律義に原調に戻って終わる。いわゆるドミソの和音などとはっきりしてる小節は、かなり少ないのではないだろうか。この年の4番もメジャーセブンスが多い。佼成ウインドオーケストラの某氏に「課題曲に入選させるにはどうしたらいいんですか」と聞いたときに「奇抜なもの」と即答されたことを思い出す。
春はひとひねり。

北海の大漁歌

なんと、第二回は古いですなあ。岩河氏の、爽快な所がよく出ていると思うこの曲は、ソーラン節をモチーフにしていることで知られている。最初の8小節は、6小節目にイーフラットマイナーがあるが、普通である。9小節目から長3度下に転調する。専門用語でいうと、下属調の下属調の下属調の下属調?それも2小節で終わり、変ロ長調に戻る。そして全国のホルン奏者を悩ませたであろう、ハイデーがでる。Aからはそうらん節である。和音がほぼビーフラットとジーマイナーとシーマイナーの3つではないたろうか。クラ対トランペット、トロンボーン対ユーフォニウムの感じが有る。主旋律は4度と3度がうまくかみ合ってて、3番も動きが楽しめる。さてDであるが、無理に和音の名前を付けると、、スプリングマーチのように収集つかなくなってしまうので止める。Eは変ロ短調である。低音に旋律が移るが木管は倚音の処理がきちんとされているが、金管はされていない。強烈なエフの和音のあと、F悲しみに入る。エフフラッテドフィフスセブンスである。3小節目からはファミリーコードが続く。単に単調にしただけのトランペットがやけにさびしい。オーボエソロが入るが、その3小節目はおそらく、エスマイナー、シーセブンスの根音省略形であるが、1拍めから3拍目にかけて平行長7度である。私などが大作曲家に意見するのは、はなはだ恥ずかしいが。多分一瞬のしかも倚音なので許されるんでしょう。そのすぐ後のフルートソロも同じであろう。もどって、最後はエキサイティングである。私は地元の吹奏楽団で2回吹いた事があるが、一回目はトランペットで2回目はチューバでした。演奏会のオープニングでこの曲をするのはすごいと思った。吹いてて楽しい曲だと思う。このころは課題曲の解説も英語のが載ってた。古き良き時代って感じですね。
豪快さと丁寧さ。

99年度課題曲一人よがり分析

今年の課題曲があったので、ちょっと分析したくなった(3月2日)。聴いてみて、いわゆるスーザ型のマーチ(ab形式)ばかりで、サンライズマーチのような古典的なaba形式のマーチが無いことと、あとはすべての課題曲にリタルダンドがあり、一時的にテンポが変わるところがあることの気がついた。まさに演奏会形式のマーチというべきで、実用的ではない。行進のときはリタルダンドをとればいいだけでしょ、というなかれ。それならなぜ楽譜にリタルダンドがかいてあるのだ?まあ、コンクールの課題曲なのだからそれはそれでいいのだが、なにか、吹奏楽全体の発展より、社団法人の発展を願っているといえば言い過ぎか。また、課題曲の応募条件である「中学生が、うんたらかんたら」という、つまり「やさしい曲」という点で(ちょっと語弊があると思うが)問題があるのではないか。 まあ、ことしはマーチの年なので昨年ほどではないが、応募条件と作品のギャップには毎年驚かされる。かといって、難易度の高い曲だけにするわけにもいかず。。。これからのかだいであろう。かだいきょくだけに。。。委嘱作品が比較的難易度の高い作品になるためであろうか。でも、課題曲に応募しようと作曲の真似事していて、ここはこうしたいのにと思っても、実際数校の中学校に教えに行った身からすると「こんなのは中学生できないよな」と却下になってしまうこともある。それなのに課題曲を見てみるとそういう高度なフレーズがたくさんある。これでは「書いたもん勝ち」である。おかしいのではないか。

マーチ・グリーン・フォレスト

三回目は、99年度課題曲。しかもさっき初めて聴いたばかり。グリーンフォレストですか。杜の都仙台って感じですね。いきなりトゥッティーでびっくりしました。3小節目の4拍目はナポリですか。4小節目がサスフォーで意表を突かれる感じ。Aからメローディーが始まるが、トロンボーンの裏打ちの間を擦り抜ける感じで感心した。Bのトロンボーンがさっきと違うのはオブリガートと重ならないようにでしょう。Bの5小節目は渡会さんも好きな(?)ドッペルドミナントの根音省略セブンスです。師弟で似るのでしょうか。Cは約束の低音メロディーです。Bのようにぱっと聴きマーチじゃない曲でない場合、つまり一見奇をてらっていても「マーチ」は低音メロディーの存在から抜け出せないのでしょうか。エスドゥアのようであうまでベードゥアな感じです。お、3の足す。ということは次は6か。と当たり。別の課題曲とつなげられそうなブリッジにはマーチにしては珍しい、くっかけの(方言じゃないですよね)16分音符がある。Eの8小節目には課題曲にしてはかなり珍しいデードゥアの音階が出てくる。これは「3の足す」で次は6すなわち短調。Eの2小節前は悩んだが、3の5のセブンスでしょう。つまりEの1小節前の3の足す和音(ベー読みでミ、ソシャープ、シ)に向かうドミナント(シ、レシャープ、ファシャープ、ラ)の低音シが倚音としてドのなっている、と。この場合3小節目の頭はレとしか仕様が無いんでしょう。ぶつかるけど。たぶん内藤先生も悩んだに違いない(勝手な推測)。一度だけ話しをしただけなのにMくんの「元気かなあ」状態。Eのトランペット2番3番を見て「フェリスタス」を思い出すのは私だけでしょうか。Fの2小節前はトリオです。トリオともかいてないし、練習記号(AとかBとか)もふってないのはいかがと思いますが、大先生に恐れ多い。わたしは基本的に臨時記号のシャープはさらに半音上に上がるためのもの、フラットは逆、と思ってますが。Gの3小節前にまた根音省略のセブンス発見。小躍りする。和音分析ばっかりしててもしょうがないので省略。Hからはあることで課題曲マニアにはたまらないインヴェンション7番風の伴奏である。Hの9小節目のピウフォルテは誤解を与えるかもしれないが、覚えるいい機会だと思う。「フインランディア」にありました。CONMOTOの前には二小節連続でディミニッシュセブンスがある。ところでCONMOTOからって、CDではアッチェレしてますか。Iの3小節前からアレグロで、そのままIに突っ込んでるように聴こえるんですけど。終わり4小節間はこの曲が凝縮されていてとてもいい。メロディーだけフォルテのままというアイディアがいい。サスペンデッドシンバルは余韻を考えてフォルテピアノじゃないのがまたいい。ところでCDのFからのトライアングルのオープンとクローズがはっきりしてないのってなぜでしょう。もちろんこのすばらし演奏の評価が落ちるわけではないが。。。

職人の技。

レイディアント・マーチ

課題曲の2番です。この曲は和音分析しても無意味なので、特徴を書いていこうと思う。まず、この曲は平均律で書かれてます。これは、8小節目の1番トランペットがツェスで、トロンボーンがハーなのからわかります。そして、ひびきとして、3音欠如(空5度)とアドナインス(ド、レ、ソ)の形が多い。要所要所に出てくる。あと、この作曲者はどちらかというと、吹奏楽の経験はあまり無いのかも知れない。解説に{「吹奏楽」という楽器編成の持つ魅力は}と書いてある。このようなことは吹奏楽オンリーの作曲家は書かないだろう。また、チューバの音が低いことがある。楽器の音域内だが、オクターブで重ねてあったりする。そして、クラリネットの最高音が低い。最初に高いエスがあるが、あとは現代作曲家としては結構低い。そして、その上にフルートピッコロ、エスクラ等がなっている。書き方として、はじめにコンデンススコアに、上も下も音域ぎりぎりまでかいて、それを楽器ごとに高さで割っていったような印象を受ける。これはオーケストラ作曲家の「スケッチ」をしてから書くという手法ではないだろうか。また、弦バスにボウイングの指示までしてあることからもそう考えられる。ついでにいうなら、 調合を書かずにすべて臨時記号なのもあやしい。さらにパーカス4はオプションなのに独立した動きがかなりある。これはたぶんグロッケンなど鍵盤類にたまにある、省略の応用なのだろうが、はげしすぎる。ffpからデクレッシェンドは初めて見た。pocoaccentoというのも始めて見た。グロッケンシューピールのlegatoって難しい。。。あと、シロホンって2回書いてあるのだが、なにか特別な意味があるのだろうか。

オーケストラで聴いてみたい。

行進曲「エンブレムズ」

課題曲の3番です。基本的に特に難しい和音はありません。しかし途中に6/8が入っていて、ちょっとしたアクセントになっています。その部分は調といい、リズムといい、新Cメドレーを作るなら使えそうです。ちょっとぼかしていう。000に似ているとは云いたくない。さて、この曲はトゥッティーが多い。Aからなんか、楽譜を見ると、89年の野庭高を思い出してしまう。1かぎの2小節前からは最初の変奏が出てきて面白い。で、1かぎは2番3番トランペットにソロがあってとてもいいことだと思う。楽器の音域の特性を良く知っている人だとおもう。Fの8小節目には久しぶりにみたダブルフラット。きちんとした臨時記号の使い方がしてあって気持ちいい。ただ、もろにぶつかっているが。Fの前は打楽器にちょっとした指示がしてある。でも、Fの4小節前はぶつけすぎではなかろうか。一瞬だからいいか。こういう、横の流れを重視した人みたいです。Fからはトランペットに声部交換があります。おんなじようなことをしているクラはなぜ交換しないのでしょう。終わりの1 かぎの2小節前はセブンスなのに6の倚音がある。こういう使い方もあるんですね。ぶつかるが。小編成中学生が演奏できるという点ではいろいろな配慮があっていいと思う。からみあうトランペットは是非3本欲しいところだが。CDで打楽器は楽譜に書いてある以上に強弱がはっきりしています。聞こえないとこまである。。。

4の丸がいとおかし

行進曲「K点を越えて」

ひさしぶりのエフドゥアのマーチ?ちょとと思い出してみると、アップルマーチ以来ではなかろうか。マーチのフラット系への開発は進んだが、シャープ系はなかなか行かない。部分的になら92年のクロスバイマーチまで行かないとない。ツェードゥア。なんだとーふざけたことを云うなといっても、ベーで考えて下さい。さて、2小節目にいきなりわかんない和音が出てきた。何という!3にもあったがこういう、へんな和音(?)を使う傾向はスプリングマーチからではないだろうか。メジャーセブンスなんかはアップルマーチなどにも多用されていたが。Bの2小節前はフラッテドナインスですね。いいね。Cは低音のメロディーだが、途中からチューバは高音と同じ刻みである。これは珍しい。Dからのオブリガートが、さっきと違っている。しかしトゥティーが好きな人だ。和音付けられんのか、といいたくなる。渡会さんの得意技「同じメロディーで2回目は和音が違う」マーチなど面白いと思う。トリオに「trio」と書いてあって良い。以前教えに行った中学校で、「分からない言葉は調べといてね」といってたら、マーチの中間部に「3重奏」と書いてあったのにはまいった。トリオ、なんといっていいか。和音構成外音がほとんど無い。冒頭の和音を書いた人と一緒とは思えない。Fあたりのワンポイントのエーフラットの和音はなんだ?あ、9小節目をエフドゥアと見てのフラットなのね。でも間に5が入ってくるので厄介になる。7の丸、5、4じゃDS進行(和声上の基本的な禁止事項)じゃないか。こまる。マリーンシティにもあったが。じゃ、Gの2小節前はなに?導音の否定か?Gからは長3度転調を3回して戻ってくる。面白い。H2小節目は5、4、4の丸、というこれまたびっくりする進行。近頃の歌謡曲のようです。というより、「贈る言葉」の最後にあった気がする。Iの4小節前なんかを見ると、1転で上声に3音を使ってないし、当然わたしなんかよりスキルもあるだろうになぜ?特に、Iの3小節前からはもうわからん。しかしIからはそういうのが一切無い。かっこいいぜとなる。が、?な処はある。

偉い人なんだよね?