平成15年10月27日

寒河江から仙台には国道48号線経由の48チェリーライナーが走っている。一日8往復もあり、ダイヤ的には恵まれているのだが、あまり人が乗っているのを見たことがない。そこで、平日の午後の上りという悪条件の中、私が乗ってみることにした。学習発表会の振り替え休日のためである。

午前中のハウスへのビニールかけ柿もぎの労働を終えた後、寒河江バスターミナル1530発の特急仙台行きに乗ることにした。調査だから始発から乗りたい。寒河江駅隣の山交寒河江営業所の駐車場に一時車を止め、窓口に聞いてみた。「すみません。ここに車を止めていいですか。」と、窓口さんは「お車の方は寒河江営業所のほうで車を止めて、そこから乗ってください。」もっともな事かもしれないが、私はここから乗りたい。結局近くの工事用駐車場の警備員さんに頼んで、車を置かせてもらった。急いでターミナルに戻ると、待合室に2人ほど人が待っていた。調査なので私のほうが先だ、とばかりに待ち合い室に入らずにバス停の前に立ち、待ち合い人をちらちらとにらみながらバスを待っていた。48ライナーが現れ、いよいよ乗車だ。あれ、乗車は私一人だ。さっきの待ち合い人は涼しい顔だ。

寒河江バスターミナル 15:30 定刻

私一人の乗客を乗せ、菅原運転手は出発した。「お待たせしました。仙台行き発車します。」そう語りながら。寒河江営業所から、旧112号を上り、鉄工所前で左折する。赤信号で止まっていると、キティーちゃんの赤いバッグを持った男の子がこっちを見ている。信号が青に変わると、バスはトラックの横を、サイドミラーをこすりそうになりながら通り抜けていく。

寒河江営業所 15:38 定刻

営業所では、おじさんが一人、乗り込んできた。私は、貸切が途切れてがっかりしたとともに、ちょっとほっとした。いくらなんでも乗客一人ではかわいそうだからだ。菅原運転手は、ちょっと元気がよくなり、「お待たせいたしました。はっしゃー!」とアナウンス。おじさんは乗り込むなり、携帯電話でさっきまで一緒だったであろうお得意さんにお礼を言っていた。

バスは天童市に向け進路をとり、奥羽本線の陸橋を超えたところで右折、天童駅方面に向かった。乗車専用のため、「次は○○です。」のアナウンスがないまま、天童バスターミナルに到着。

天童バスターミナル 15:53 3分遅れ

天童では、7、8人ほどが乗り込んだ。まあ、こんなものか、という乗客でバスは仙台に向け出発した。テープで「お待たせしました。仙台行きです。これより、国道48号線を通り、広瀬通・・・。」というアナウンスが流れる中、となりのおばちゃんはすでに寝る体勢だ。東根市に入り、大滝ドライブインの前をすぎる。赤、黄、緑の紅葉が綺麗だ。小国を思い出す。また、窓が高くて広いので、よく見える。ちょっとだけ早いような気もするが、この景色だけで乗った価値があった。48ライナーの下りとすれ違う時、やはり運転手同士手で合図をしていた。しかし、作並付近から道が込み始め、定刻に着くのか、心配になった。渋谷くんと待ち合わせをしていたからだ。帰りは彼の愛車に乗せてもらうつもりなのだ。愛子付近まですっと道は込み、2車線になって、ちょっとは早く進むようになったが、かなりの遅れが出ていることは間違いなかった。 ようやく仙台市の中心部に入ったときにはやや暗くなっていた。

広瀬通一番町 17:19 25分遅れ  

広瀬通では6人ほどが降りた。バス停に止めるのに2車線分左にいかなければならず、赤信号の時に停止線まで進まず、20メートルくらい余裕を持って止まり、信号を超えたところで、一気にバス停に寄っていく作戦のようだった。しかし、運転手さんはものすごく緊張するだろうと思った。今度こういう場面に出くわしたら、ぜひバスに車線をゆずりたい。

仙台駅前 17:26 26分遅れ

仙台駅では、26分遅れで到着。乗車中、ほとんど人の会話する声が聞こえなかった。単独客が多いためかもしれないが、眠る人にはすごくうれしいと思われる。降りてそのまま、私は仙台駅に入っていった。昨日から発売になり、いきなり不具合が出た(失礼)スイカを購入するためだ。といっても、ご承知のとおりスイカはとっくに持っているので、仙台地区限定、5000枚限定の仙台スイカを手に入れるためだ。しかし、駅員さんに尋ねてみると、限定は30分で売り切れました、ということだった。残念。スイカを買うために人が21人並んでいるのを確認し、チャージをするために券売機に人がならび、券売機の横にアシスタント役の女の人が立っているの見て、「秋田新幹線こまちが開業して、秋田駅に新型の券売機が入った日と同じだな。」などとくだらない事を思い出し、渋谷くんを待つのであった。

渋谷くんは、私が駐車場料金を払うと言ったので、仙台駅前の15分80円の立体駐車場に止めてきたようだった。もうちょっと安いところがよかった。あんまり長居はできない。2人でジュンク堂に行き、渋谷くんは聖書関係、ミリタリー関係の本を読み、「この本は絶版になったはずですよ!こんなところで売っているなんて!」とうれしそうに本を買っていた。仙台駅でちょっと小ぶりだが、釧路駅に負けないおにぎりやさんに寄って、おにぎりをちょっと買う。駐車場に戻ると、「知らないもんで、高いところに止めてごめんなさい。何事も勉強ですね。」などと言うので、「勉強は自分のお金でしましょう。」とアドバイスした。柔らかく握ってあって、具もおいしいおにぎりを食べながら帰った。大滝ドライブインでは、2番手いずみやが閉店間際だったが、「おでんくらいならありますよ。」と言うので、食べさせてもらった。大好物のみそおにぎりを2つとたまごはんぺんを注文し、渋谷くんに注文させると、「すいません、ごちそうになります。」と言うので、「あ、俺が払うのか。」と言うと恐縮する牧師さんだった。「おにぎり2つと、いかと・・・。」しまった、この店の料金システムを教えておけばよかった。おばちゃんの箸は巨大なイカを救い上げ、皿に移そうとしていた。いか500円の文字におののき、イカを皿に盛るおばちゃんに向けて、彼は、「しまった、イカは高いんですね。どうしよう・・・。」とうろたえる。おばちゃんは、「まだ食べていないからいいよ。」となべに戻してくれた。親切だ。

渋谷くんに、車を止めた駐車場においてもらって48の調査は終わった。

考察 

山形交通は、上りで言うと、寒河江バスターミナル発
6:20
8:30
10:30
12:00
13:30
15:30
16:50
18:50
のダイヤを設定している。しかし、仙台駅着を見ると、すべて1時間30分後に到着するようになっている。時間帯がばらばらで、所要時間が一緒ということがあるのか。これから48ライナーが運行されてから、初めての冬を迎える。所要時間が3時間、なんてことにならないようにしてほしい。まあ、バスの時刻設定はどこもこんなものだろうが。

列車に対抗した価格設定1280円、往復2000円(JR利用1320円、2640円)はうれしい。新庄←→仙台線の仙台発東根駅、村山駅も1280円だ。しかし、時間がのびのびで、「いくらか遅れてもまあ、しょうがないでしょう。」では、利用者がつかないだろう。

現に、酒田・本荘←→仙台線は寒河江バスストップ(山形高速道)に止まり、仙台まで1時間10分(下り1時間5分)、しかも、13往復、1220円なのだ。うかうかしては、いられない。

だが、仙山線沿いのすばらしい紅葉を見るためには、とてもいい路線と言えるだろう。