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ロータリエンコーダのLED部分離
1.はじめに
車載用のTVを作ろうと、秋月電子でLCD,RGBコンバータキット,
ロータリエンコーダキット,チューナを買い求め、製作に着手した。
詳細は別ページで紹介するが、モニタ部とチューナ部の2ユニット
構成にする事で製作を進める事にした。
チューナ部にロータリエンコーダを搭載する事にしたが、キットに付属の
基板は、PIC部(ワンチップコントローラ)とLED部を1枚の基板に全て
一緒に実装するようになっており、基板縦置きでの実装レイアウトに
なっている為に、高さが薄いケースに収める事を考えると具合が良くない。
しかし、基板を分割してあげれば、薄いケースにも入りそうである。
そこで、PIC部とLED部に分割できないかと、基板のパターンを
良く見た結果、うまい具合に分割出来そうな所があり、実際に部品の実装も
うまく行くようであった。
同じように本キットを購入し、高さの低いケースに収めたい方も
おられるかと思い、基板の分割についての詳細を紹介する事にした。
2.パターン分割の基本構想と検討結果
キット付属基板のパターンは図1に示すものである。
パターンを分割するにあたり、以下の条件を付けて分割位置の検討を
行った。
・LED部の基板はケースの操作面に取り付ける事から、
パネルの面積がなるべく少ないほうが良い。
・LED部にはLED以外乗せないようにし、抵抗やトランジスタ等は
PIC部に乗せる。
・パターンカットをなるべく少なく、追加配線も最小に。
検討の結果、いくつかのパターンカットを行い、LEDの電流制限抵抗と
トランジスタの取付位置を変更することで、基板を分割できそうである。
図2に、基板の分割位置(赤点線),パータンカットを行う位置(赤×印)を示す。
パターンカットにより水晶用のコンデンサを入れるパターンが無くなるが、キットにはセラミック
振動子が付属しており、実質問題はない。
分割後の部品の実装位置は図3示すようにする。
赤丸印は印刷をはがしてパターンを露出させる位置、赤実線は部品のリード線等で接続する
場所、青い楕円の点線位置が各部品の実装位置である。
LEDの電流制限抵抗が7個きれいに並ぶようになる。反面、トランジスタの実装位置が
シルク印刷で示された位置とは全く違った位置になる。
3.実際の作業の様子
3−1.基板の分割
検討結果に従い基板を分割し、またパターンカットの処置を行った。
写真1(左):分割前の基板, 写真2(右):分割後の基板
3−2.部品の実装
分割後の基板に部品を実装する。
なお分割の関係で、シルクの位置と搭載位置が大きく変わるものがあるので
注意して作業する。
写真3:部品実装後の基板
3−3.基板間の配線
分割した基板間を接続する。
接続は元の基板のパターンや回路図を参考に行う事になるので、初心者には
やっかいかも?
写真4:基板間の配線接続後の基板
(写真の基板は「TVチューナ用」のものではなく、「BCD出力用」
であるが、全く同じ方法である。)
4.結果
部品の実装も、組立後の動作も問題なく出来、結果的にはチューナ部を
40mm高のケース(テイシン電機製「TB−4」)に収める事が出来た。
写真5.ケースへ実装した様子
5.秋月電子さんへの要望
このように少々の工夫で基板の分割がうまく出来る事がわかったわけで
あり、基板のパータンを分割にも考慮したパターンに変更して頂けると
ありがたい。
以下が私が手直ししたパターンである。
図4パターン変更案
一応分割してもしなくても使えるよう配慮した。
部品の実装位置は・・・
セラミック振動子及びトランジスタの実装位置は、先に示した図3の
通り。
電流制限抵抗は、基板を分割しない場合は現在のキットの位置に、
分割する場合は、パターンを2箇所カットした上で、先に示した図3の
位置に実装すれば良いはずである。
いかがでしょうか?
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2002/01/26新規作成