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裏方で活躍する車両達

 ここでは、山形新幹線を陰で支えている裏方の車両(機械)達を紹介します。
(撮影・処理時期の関係で写真のサイズやクオリティがまちまちですが、ご了承下さい。)
                       last up date:2005/10/30


目次

1.クモヤ743 事業用交流電車
2.EM−120 軌道・電気検測車
3.DD18 ラッセル機関車
4.DD19 ロータリー機関車
5.マルタイ(マルチプル・タイタンパー)
6.バラストレギュレーター
7.軌道モーターカー
8.ロータリーモーターカー
9.軌陸車
10.RIC 超音波レール探傷車

1.クモヤ743 事業用交流電車

(山形電車区にて)
 この車両は、719系5000番台電車の要部検査,全般検査の際に
東北新幹線区間経由で仙台の新幹線仙台総合車両所に回送する場合の
牽引車として、また山形線内では踏切事故の際に自走出来なくなった
719系や400系を救援する牽引車としてふるまう車両です。

・・・最近は719系5000番台電車の検査は山形電車区で行われて
  いるようですので、本車が東北新幹線区間を走行するシーンは
  もう見られないかも知れません。

 秋になると、2日〜3日毎に板谷峠区間の「落ち葉掃き列車」として
早朝運転されているようです。(詳細は下記リンク先をご覧下さい。)
落ち葉掃き列車

 クモヤ143型を種車に719系5000番台の電装を基本として
改造した車両です。

 標準軌台車をはいており、走行関係は719系同等の性能ですが、
新幹線区間の25kV,在来線区間の20kVの両方の電圧に対応
できる電気系を持っています。また保安装置,列車無線装置も山形線
区間用と東北新幹線区間用の2種類もっています。

 このように山形線内だけではなく東北新幹線区間も走行可能な、
もう一つの新在直通車両です。
(その気になれば、719系5000台を東京まで引っ張れるかも・・・)

 カラーリングは50系より明るい赤(マルーン?)に白線2本です。


2.EM−120 軌道・電気検測車

(米沢駅構内にて)
 この車両は、新幹線でいう”ドクター・イエロー”に相当する保線用
作業車で、線路や架線,信号等を点検する車両です。
 ディーゼル機関により走行します。
 オーストリアのプラッサー&トイラー社製の車両です。

 外観で見た特徴を説明します。
・塗装は白がベースで青と赤でアクセントが入っています。
・車体に「EM−120」という番号(車両名)と「Plassre & Theurer」の
 文字が入っている。
・前照灯と尾灯が並んでついている。
・尾灯(赤)が点滅していた。
・台車付近に車輪の断面図(寸法が入っている。)が書いてある。
・パンタグラフがついており、そのパンタを撮影するカメラ(ビデオカメラ
 だと思う。)がついている。

 なお、2001年9月にEast−iことE926形新幹線電気・軌道総合試験車
が導入されたにより、本車の今後が気になっておりましたが、その後九州新幹線区間の
お守りをする事になり、九州に渡ったとの情報が03年10月頃入っています。
 但し九州での目撃情報等がなく未確認情報ですが、本当であれば格好の再就職先が
見つかった事になります。


3.DD18 ラッセル機関車

(試験走行中のDD18−2 2002年9月11日16時頃 北大石田駅にて)
 雪を押し分ける排雪用作業車で、ディーゼルエンジンで走行します。
 山形新幹線と同じ線路を走る為、標準軌の台車をはいています。

 中央の機関車はDD51,ラッセルヘッドはDE15より確保し、各部を
改軌,改造したもの。
  DD18−1(福島) DD51 796 + DE15 1003 + DE15 1512
  DD18−2(山形) DD51 742 + DE15 4 + DE15 1502

 車両仕様
  空車重量  134t
  全長    35,090mm
  最大幅   2,999.4mm
  全高    4,076.9mm
  牽引力   16,200kg
  機関出力  1,100HP/1,500rpm


 なお、秋田新幹線区間の除雪用として、秋田に3号機が導入されています。


4.DD19 ロータリー機関車

(試験走行中のDD19−1 2002年12月19日22時30分頃 米沢駅にて)
 雪を掻き飛ばす排雪用作業車で、ディーゼルエンジンで走行します。
 山形新幹線と同じ線路を走る為、標準軌の台車をはいています。


5.マルタイ(マルチプル・タイタンパー)

(庭坂駅構内にて)
 道床を突き固める車両で標準軌仕様です。
 オーストリアのプラッサー&トイラー社製の車両が導入されている。


6.バラストレギュレーター

(かみのやま温泉駅構内にて)
 マルタイ作業後の道床断面整形,バラストのかき込み,かき出しを行う車両。
 オーストリアのプラッサー&トイラー社製のKVP−2000という車両が
導入されている。

 車両の外観上の特徴は・・・
・V10 ディーゼルエンジンが載っており、油圧ポンプやコンプレッサを駆動している。
・多数のビデオカメラと液晶モニタ,そしてレーザー使用のセンサがついている。
・特殊発光信号のような表示器がついている。


7.軌道モーターカー

(かみのやま温泉駅構内にて)
 保守用資材の運搬に使用される車両で標準軌仕様です。


8.ロータリーモーターカー

(米沢駅構内にて)


(置賜駅構内にて)
 モーターカーにスノープローやロータリーを取り付けた車両で、冬期の排雪に
使用されるものです。

 その後、白いボディに赤のアクセントが入った新しい車両が導入されています。


9.軌陸車


(高畠駅付近本町踏切にて)
 トラックに線路を走行する為の装置を取り付けた車両です。

 写真のものは、架線を検査・点検する為の車両のようで
高所作業用のバケットやシングルアーム形のパンタグラフが
付いていました。


10.RIC 超音波レール探傷車

(板谷駅保守基地線にて 2002年5月6日)
 超音波によりレールの傷,形状を検査する車両です。
 RIC:レール・インスペクション・カー


 参考資料
・鉄道ジャーナル’93年5月号
 「JR東日本の”新在直通”事業用車クモヤ743形」
・鉄道ジャーナル’93年5月号
 「”山形新幹線”を守る最先端の保守基地 米沢レールオフィスの業務を見る」
・山形電車区の車両基地祭りでの掲示物


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2005/10/30更新(「落ち葉掃き列車」情報追加,「EM−120」その後情報追加)
2003/03/02更新(クモヤ743説明,East-i関連リンク,DD18,DD19,マルタイ,「雪モ」写真,軌陸車,RIC追加)
2002/01/27更新(目次追加)
'98/01/18更新(KVP-2000特徴追加)
'98/01/04更新(写真追加)
'97/02/08新規作成