右の写真は、ホームセンターで2000円だったサンダー
以前からサンダーが欲しかったが、結構高価だった。だが、某ホームセンターで2000円だったので購入した。原型の外側にFRPを積層したので、面が荒れている。こいつ研磨するために奮発した。
廉価すぎる、中国製だろうな、きっと。
いよいよ脱型するわけだが、そのまえに余分なガラスを切断する。ここからは、防塵マスクと防護メガネを着用すること。当然、部屋の中で作業をしてはならない。
金属用のノコギリを使ってみたが駄目、ディスクサンダーの刃を切断砥石に変更して試験する。最初からこっちを選ぶべきだった、絵に描いたように切れる。
切断位置に太めの油性のマジックで黒い線を引く。切断線を3本、ケガキ針で引く。そうすると、黒い線の中にケガキ針で引いた線が白く浮きあがる。非常に見やすくなる。金属加工のプロから教えていただいた。
真中の1本が切断ライン、残り2本がずれ、というか刃の位置を見る線。2本の線の中間に刃が位置するようにサンダーを移動させると、自動的に中心線に沿って切れていくことになる。
とは言っても、そう上手くできるもんじゃない。サンダーの刃を研磨用に取り替えて研磨で修正する。
原型を取り出すまえに、研磨用に刃を取り替えたディスクサンダーでFRPの表面を均す。特にマットが重なった部分が高くなっているので面を合わせる。
ディスクサンダーで大まかに面がでたら、2000円サンダーの出番。
ここで注意しなければならないのは、出っ張った部分を削るということ。つまり、凹んだ部分はパテで修正できるが、凸部は研磨するしかない。パテは硬化してもFRPより柔らかい上に、もともと研磨するように作られている。
ところがFRPは硬いので、手作業で、しかもサンドペーパーで修正するのは困難だし、時間もかかる。凹部に合わせて外形を形作るのではなく、凸部の頂点を結んだ線が面を構成するようにサンダーで削る。
まだ原型がコアとして中に有る間にこの作業を終わすと、艦体が変形しないので作業が楽になる。
左の写真は、犬小屋でくつろぐ我が家の猫
テキストが続くと面白くないので載せた画像、特に意味は無い。
さて、脱型するわけだが、スタイロホームの原型を壊して取り出すことになる。ドライバーやカッターなどで、ただひたすら掻き出す。離型剤がきっちり塗られていれば、そこそこ簡単に剥がれてくる。
ただ、スタイロホームの欠片が飛び散るので、ゴミの袋の上で作業すると奥様からの評価が落ちずに済む。くれぐれも手など切らないように。
表面の荒さに比較して、内側の面は非常に綺麗だ、よかよか。
次は分割してある艦体を接続して一体化する作業に入る。まずは仮付けして隙間などを確認し、修正する。上面と下面に分けて接続することにし、目立つ上面から繋ぐことに決めた。
まず、上面に軽くペーパーをかけ、パラフィンを除去し、研磨粉を水洗いして落としておく。乾いたら、テープなどで上面を仮止めする、ガラスクロスで繋ぐので、クロスを貼れるように考えて固定する。
あとは、マットの積層と同じ、ただ、硬化剤は少し多めに入れると硬化までの待ち時間が少なくて済む。
上面が終わったら、同様に下面も繋ぐ。
これで一体化したわけだが、慌てずに二日間くらいは硬化するまで待つ、なるべく暖かいところに置くように心がける。
いよいよ潜水艇らしくなってきたぜぃ。
右の写真は、メカハッチを艦体から切り離した写真。
メカ室のハッチは、下塗りが終わってから切断する予定だったが、操縦席を造り直したために手順が狂ってしまった。裏側からFRPを貼りつけて操縦席を固定する以外に、固定方法が見つからなかったのだ。大きく空いた穴を塞ぎ、面出しする作業は大変だった。
艦体の表面が綺麗で、大きな凹凸がなければ、メカ室のハッチを艦体から切り離す作業に入る。もし、艦体の表面に大きな凹凸が有ったばあいは、ポリパテである程度修正しておいた方が良いだろう。
私は、ここで一度ポリパテで修正している。あはは、手抜きをした報いじゃ。
艦体の表面もそこそこ綺麗になったので、メカ室のハッチを艦体から切り離す作業に入る。切断ラインの引き方は前述の余分なマットを切り離すばあいと同じ手順で引いておく。
切断にはなるべく刃幅の薄いノコギリを使いたかったが、胴付きノコギリは高価、6000円以上するので、金工用のノコギリをつかうことにした。貧乏モデラーなのだよ、あたしは。
ドレメールに切断砥石を取りつけて横のラインから切断を始める。縦のラインとの交点から少し後ろに、金工用のノコギリの刃が入るだけの長さの切れ目を入れる。その切れ目に金工用のノコギリの刃を入れて、根性で切断する。
縦の切断ラインとの交点の少し手前で止める。
縦の切断はそれほど難しくは無い、切断ラインに沿って、横の切断ラインとの交点の少し手前まで切るだけのこと。
左右の切断が終わったら、切り残しを慎重に切断して作業終了。
左の写真は切断した木口の隙間を修正した画像
最低でも、ノコギリの刃の厚さ分の隙間はあく、人間が手で切断するのだからもっと隙間があく。これをこのままにしておいたのでは美しくない、これまでの努力が無駄になるというもんだ。隙間を埋めて修正しなければならない。
ハッチの切断面を基準にする。これは、ハッチは外すので、ぶつかるおそれがある。とうぜん壊れる可能性が有る、ならば艦体の方に修正を加えて、ハッチはFRPの一体にしておいた方が良いだろうという考えから。
ハッチの高さ方向の隙間を埋めることから始める。まず、ハッチの切断面を平らな板に貼りつけたサンドペーパーで削って直線を出す。これが基準面となる。
次に、模型屋で売っている0.2〜0.3mmくらいのプラ板を幅15mmくらいに切断したものを4枚造る。このプラ板の裏側に、なるべく薄い、しかも強力な両面テープを張る。
このプラ板を艦体の横の切断面より3mmくらい上に出して、切断面の裏と表に貼りつける。
ポリパテをこのプラ板の隙間に、空気が入らないように埋め込む。透明のプラ板なら中が見えて使い易いが、手持ちのプラ板ならなんでも良い。ただ、あまり厚いと両面テープが負けて剥がれてしまうので、そこそこ薄めが良い。
のんびりポリパテの硬化を待つ。
ポリパテが硬化したら、プラ板を外す。空気が入っていたり、隙間があいているところは、少し大きく削って、再びポリパテを埋め込む。ちょっと力を入れて、パテへらで塗り込む。
隙間があいているところを、少し大きく削ってからポリパテを埋め込むというところがミソ。内側に向って空洞ができていることが有るため。
修正が終わったら、前述の平らな板に貼りつけたサンドペーパーで削って、ハッチの高さを艦体の高さに合わせる。このとき、端面も塗装されるので、その分を考えて、少し低くなるくらいに高さを合わせる。
これで、ハッチと艦体の高さは一致した。
右の写真は、操縦席の裏側、エポキシ樹脂で操縦席を固定してある
縦方向の隙間を埋める。前述のプラ板を艦体の裏側にだけ貼る。ハッチの縦の切断面に、シワがよらないようにラップを貼る。
ハッチを荷造り用のテープなどで艦体に取りつける。ラップと艦体の隙間にポリパテを埋め込む。あまりぎゅうぎゅう押し込むとプラ板が剥がれるので、そこそこ力を入れる。隙間があいたり、入れ残しが無いように注意するのも同じ。
で、再び、のんびりとポリパテの硬化を待つ。
ポリパテが硬化したらハッチを外して、パテを整形する。ラップをハッチの切断面に被せてあるので、パテは艦体の方にだけ着いている。
これも塗装の厚さも計算して修正する。
これで隙間の修正完了、前項の画像が隙間を修正した画像。
左の写真は今回使用したノコギリとFRP補修セット
左側はオルファのノコギリ。メカハッチの切断に使用した。金工用のノコギリよりも刃の厚さが少し薄い。それとノコギリの先端まで刃が切ってあるので、艦体の側面を切断するには、非常に使い勝手が良い。おまけに刃だけ交換できるし、場所もとらない。
お奨めの一品。
右側はコニシ(株)で、ボンドを発売している会社ね、販売しているFRP補修セット。ガラスクロスと紙ヤスリまでついているが、ちょっとお高い1650円也。
樹脂は、エポキシ樹脂、色は白。艦首の操縦席を裏から固定する部分に使っている。
計量カップを使い、ポリエステル樹脂を混合して、塗布して、刷毛を洗ってと考えると、ちょっとした部分の補修には便利だ。プラ板の端材や新聞のチラシの上でA剤とB剤を同量混合するだけで、すぐに使える。
紙ヤスリは誰でも手持ちが有ると思う、ガラスクロスが付いているのが助かる。おまけにホームセンターで購入できるのが有りがたい。
これもお奨めの一品。