それらのスピーカの値段と、サランネットの価格を比較したら
サランネットを買う気がなくなってしまうような価格だった。
どうせ自作したスピーカも実験用のモニターで、音質的には
あまりこだわらないものだったので、その辺の布切れを貼る事にし
サランネットを買うのをやめた。
結局あまりの安さにつられ、車に積んでいる受信機の外部
スピーカに適当だったのと、実験用にスピーカなどいくらあっても
困らないという事と、アンプ付きの物でも破格値で、別個にICを
買う(山形市内で)より安いという計算で、同店に何度も出向き
各種いろいろなスピーカを買いあさってしまった。
結局余計に金を使ってしまった気がしないでもないのだが、
せっかくいろいろな種類が集まったので、音質的に使い物に
なるのか比べてみた。
この騒ぎで購入したスピーカは、どこかのショップで、売れなく なって処分したのか、そのショップがつぶれたのか解らないが、 そういった処分品らしく、価格ラベルの下には別の店の名前が 入っているという物だった。 単なるスピーカだけのものから、アンプ内蔵のものもあり、 価格的には他のホームセンター等での売価をはるかに下回り 半分から四分の一位の価格で、非常にリーズナブルだったので 思わず手を出してしまった。 そこで、購入した物を次項より紹介する。なお注記なき物は 基本的にステレオ(2本1組)である。
今回購入したスピーカをスピーカ径及びアンプの有無で分類した。
スピーカ径 | |||
---|---|---|---|
70mmクラス | 50mmクラス | 25mmクラス | |
アンプ付き | SP−680, ジャンク品 | TS・250 | AMS−250 AMS−320 |
アンプ無し | TS・190, MBC−7 | ESP・333 | −−−−−− −−−−− |
以下に今回購入したスピーカのパッケージ写真を示す。
上記写真 奥側がアンプ付き、手前側がアンプ無し。 奥側左より、SP−680,TS・250,AMS−320,AMS−250。 手前側左より、TS・190,MBC−7,ESP・333。 (ジャンク品はこの写真中にはない。) 各スピーカの詳細は次項を参照下さい。
さて、肝心の音質を聞き比べてみた。 音質のチェックは携帯型のCDプレーヤ(CASIOの PZ−151・・・ヤマザキパンの景品)を使い、私の趣味で 三浦理恵子の「Kiss」で行った。 また実際に使用した使い勝手を含めて総合的に判断してみた。 その結果は・・・ なお以下の説明に共通する事だが、所詮口径10cmにも 満たないスピーカであり、良いといっても、比較した中で という基準なので、それなり という事はお忘れなく。 最も高いもので1000円を割る価格なので、購入される方 はその辺を割り切って購入してね。 音が悪いのが我慢できない方には、いずれもお薦めしかね ます。そういう方は何千円、何万円もする高級機種をお求め ください。
歯切れも良く比較的整った音がする。 ただし箱が小さい為か少々低音が出ない。アンプがついていない 為、出力が小さい機器に接続するにはちょっと不満があるが、 防磁型である為パソコンの外部スピーカとしても適している。
箱のサイズがある程度の大きさがある(横幅85×高さ125× 奥行85(mm)ので、低音もまぁまぁ出るし、アンプ付きである為、 出力の不満もない。 電源スイッチや音量等の調整がユニット毎に分かれているのだが、 ステレオとして使用する場合、操作性としては悪い事になる。 また防磁型でないのが少々惜しい。また低音ブースト機能は少々 強すぎるが、ゲーム等で迫力を求める場合にはいいかも。 なお、MBC−7とSP−680のスピーカそのもののサイズが 同じようなので、両方買ってMBC−7のスピーカをSP−680に 入れてしまえば、パソコン用にもバッチリだと思われるので参考まで。
突然の番外編です。実は1位と2位の間に、以前購入した、 ジャンク品のスピーカ(購入価格¥500)が入る。 これもSP−680同様、箱がある程度のサイズである為低音も まぁまぁ出るし、アンプ付きである為、出力の不満もない。 防磁型で元々パソコン用に作られたものらしくパソコンとも相性 もバッチリ。 低音ブースト及び高音ブーストも丁度いいし、電源スイッチを 入れた時のポップノイズ対策がなされているのがなかなかいい。 問題は入手できるかどうかである。(ジャンクで入手したもの なので。どこかのパソコンショップにもしかすると置いてあるかも。) さて、正直言って、ここまではそれぞれ個性もあるし、好みの 問題で選択したほうが良い。(もっとも番外編のスピーカは入手が 問題。)はまぁアンプ付きとアンプ無しに 分かれているので、用途で選べば良いというだけかも知れない。
1位のMBC−7と同じような外観のスピーカである。 (色は違う。) 音質的にはややこもりが感じられる。1位のMBC−7は 防磁型であるし、価格的にはこちらのほうが高いので、 わざわざこちらを選ぶ必要はない。 (私はこちらを先に購入してしまった。)
1,2位のスピーカより口径の小さいスピーカである為、 音質的にも効率的にも少々劣る。 アンプ付きでありながら同じユニットが2個ペアという構成 なので、それぞれを単独で使用する事も出来る。用途によっては 使いやすい場合があるかも。 ただ、アンプの電源が3Vと低い為、効率の悪いユニットとの 関係もあり、音量を大きくしようとすると歪んでしまう。
スピーカ径は3位のTS・250よりさらに小さいのだが、 低音が出ない分非常に歯切れがいい音がする。サイズの割に大きな 音が出る。(アンプ付きなので当然か?)ただ、いかせんスピーカ のサイズが小さく、しかもアンプが電源電圧3Vのシングル動作で ある為に絶対出力が小さい事と、アンプOFFで使用できない為、 音量を大きくしようと入力レベルを上げると歪みがちである。
AMS−320とスピーカのサイズは同じだが、モノラル である事が減点となる。音質的にはAMS−320と同等で、 アンプの電源電圧が1.5VであってもBTL動作となっている為 出力的にはAMS−320と大差ない。が、入力レベルを上げると 歪みがちになってしまう事には変わりはない。
1位と判断したMBC−7と同じメーカー製とは信じられない 程音がひどい。とにかく音がこもる。まるで遠距離電話の音のよう。 スピーカそのもののサイズはTS・250と同じようなのだが、 筐体の形状が悪いのか音がこもる。音楽用途には絶対使わない ほうがいい。それだけではなく、受信機の外部スピーカにも 明瞭度が落ちるので不向き。 (中に吸音材を入れると多少は良くなるかも知れないが。) まぁいずれにしてもスピーカ取り用か?
独断と偏見で、用途別のお薦めは・・・ ・音質を求める向きには・・・ パッシブタイプ:MBC−7 アンプ付き:SP−680 ただし、パソコン用で防磁型がいい場合は上記2台のニコイチ状態 (MBC−7のスピーカをSP−680に組み込んで使う。) で使用したほうがいいかも。 ・アンプICを入手したい方には・・・TS・250 ¥480円で比較的出力の出るICを基板付きで2個入手出来る。 ただし、TS・250は3V動作として設計されている為、出力を得る為に 6Vで使用する場合は基板上のコンデンサを耐圧の高い物に交換が必要。 ・小型のスピーカが必要な場合 ステレオじゃないとイヤな場合は、・・・AMS−320 スペースに余裕のある場合は・・・AMS−250を2台(320を1台より安い。 ただし、配線の変更が必要) モノラルでいい場合・・・AMS−250 アンプ付きについてはヘッドホンや外部スピーカの出力に合わせて設計されて いるので、入力インピーダンスが数百オーム程度の低インピーダンスになっている。 もしライン出力の機器に接続する場合は、回路の入力に入っているアッテネータ 回路(入力〜アンプ入力〜GND間に接続されている抵抗)の定数を大きいものに 交換すると良い。(テストでは改造しなくても大丈夫だったが、高価な?機器に 重い負荷を接続するのがイヤな場合は改造したほうが良い。) なお、今回購入したアンプ付きスピーカの回路は全て解析済みである。手書きの きたない回路図(しかもスキャナがなくFAXによる読み取りになるのでさらに きたない。)でよければ、GIF等のイメージ形式で提供する事が可能だと思い ますので、どうしても必要な方はメールで問い合わせ下さい。 メールはこちらまで希望者多数の場合はWWW上での公開も考えますが、サイズがやや大きく なりそうなので未定です。
Copyright (C) by Y.Wagatsuma
'97/09/24新規作成