パッケージ外観 本体と付属ケーブル スピーカ径75mmのアンプ付きフルレンジスピーカで、購入価格は アンプ付きとしては破格値の¥980円(税抜)。(メーカー定価不明 だが、通常¥3980円程度で売られているもの。) メーカーはパッケージに明記されていなかった為正確には不明だが、 品番等より(株)オーム電機(注)と思われる。 注)同社は以前より電気関係の機器を扱っているメーカーで 某宗教団体とは関係のない会社である。 (他社品も安くなっているので、誤解の為に放出され 安くなったというわけではないようだが。) 社名のオームは電気抵抗の単位であるオーム(ohm,Ω) から由来するもので、決して怪しいメーカーではない。 最大出力7.2W(3.6W×2)とパッケージに仕様が書いてあったが、 内部に使用されているスピーカはインピーダンスが8Ωの最大入力3Wの ものであった。 使用しているアンプIC(後述)の規格よりICからの出力は最大 1.35W×2と思われ、いずれにしても出力の3.6Wという数字の 根拠が不明。もしや、スピーカ定格の1.2倍が明記されている のか?(他のスピーカもこういった記述が見られた。) 左右独立の音量調整つまみ,低音ブーストボタン,高音ブースト スイッチ,アンプ電源スイッチがある。金メッキのL型3.5φ ステレオミニプラグによる入力となっており、プラグのケーブル は1m,スピーカ間を結ぶケーブルは1mで少々短い。 なおスピーカ間を結ぶケーブルはシールド線2ペアのケーブルで 片方が信号,もう一方が電源系で、ユニット毎の電池を直列接続する 為の配線である。プラグがついていてユニットの分割が可能だが、 プラグを接続しなければ電源が供給されず、アンプ付きとして使用 する事が出来ないので、あまりメリットはない。 電源は単2電池4本(左右のスピーカに2本ずつ搭載)で、6Vの ACアダプタ(別売)を接続すればAC電源動作も可能である。 電源スイッチは、ユニット毎にON/OFF可能だが、2個同時に ON/OFFしたい方にはちょっと面倒かも。 スイッチをOFFにするとスルー動作(アンプ無しでそのまま 鳴る)となるが、音量等の調整はアンプ回路に入っている為、 電源をONしないとこれらの調整は効かない。 音質はこのスピーカサイズ相応という所だが、まぁ聴けない事は ない。低音ブーストはちょっと効きすぎだが、高音ブーストは 音の歯切れが良くなり丁度いいかも。 また電源をONした時に「プチッ」という音が多少出る。 アンプはユニット毎に入っており、使用しているアンプICは 新日本無線製NJM2073Dというものだった。 この分野ではこのICは定番のようで、他のスピーカでも このICが使用されている物が多かった。 6V電源のプッシュプル動作(BTL接続)であった。 残念ながら非防磁タイプでパソコンのCRTに近接して置くとCRTに 色むらが発生するので注意が必要。 内部の作りだが、基板そのものは比較的きれいに出来ているものの、 電線のはんだ付けがきたなく、配線のビニールが溶けて芯線がむき出しに なっており、パターンとショートしかかっていた。 内部の様子
パッケージ外観 本体と付属ケーブル スピーカ径58mmのアンプ付きスピーカである。 このスピーカは以前にも1セット購入した事があり、 左右独立して使用可能なので受信機の外部スピーカとして車に 積んで使用していた。 今回また新たに購入したが、購入価格は480円。パッケージに 印刷されてあった定価は6000円だが、通常1980円程度で 売られているものである。(前回購入した時は1280円だったと 思う。) メーカーはTOKYO MARK Co.,Ltdとパッケージに印刷されている。 このスピーカは全く同じ構造のものが2ユニットペアと なっているもので、3.5φのステレオミニプラグから、 3.5φのモノラルミニプラグ2本に分岐する長さ1.2mの ケーブルが添付されており、モノラル側をスピーカに接続して 使用する。モノラルのプラグ間は30cm程度であったが、 ケーブルを割けばケーブルがあるだけ間隔を広げる事が出来る。 電源は単3電池2本をユニット毎に使用し、前述のSP−680と 同様、電源スイッチをOFFにするとスルー動作となる。 音質は前述のSP−680のような低音は出ないが、歯切れの いい音をしている。しかしスピーカ自体の効率が悪く、同じ入力を 与えても音が小さい。 アンプICはSP−680と同じNJM2073Dがユニット毎に 入っているが、3V動作である事とスピーカ自体の効率の悪さから、 音量は思った程出ず、アンプをONして入力を上げるとすぐ歪み出す。 出力に余裕のある機器に接続するのなら、内部のアンプを使用 しないほうがいいようである。 スピーカ本体は非防磁のインピーダンス6Ω,最大入力0.5Wで ある。またアンプICの特性からアンプ出力は0.3W程度と 思われるのにパッケージには2000mW×2000mWと とんでもない数字が書いてあった。 また周波数特性も50〜15000Hzと、スピーカサイズの 大きいSP−680の100Hz〜15000Hzを上回る数字が 書いてあった。(測定時スピーカに近づけば周波数特性は良く出る けど・・・測定距離まで書いてないしねぇ。) 内部の作りは雑で、今回購入したものは片方のスピーカが鳴らなく て、開けて調べたら、片方のスピーカのボイスコイルに行く配線の はんだが外れていた。普通こんな所の配線まで外れたりしないのにね。 ハンダ付けのレベルがわかります。 内部の様子
パッケージ外観(左がAMS-320) 本体 スピーカ径25mmφのミニミニスピーカで、入力プラグが 本体に直付けとなっており、ヘッドホンステレオに直結して 使用する設計コンセプトになっているようだ。 AMS−320はステレオだが、AMS−250は入力は ステレオだがスピーカが1個でモノラル出力である。 (実は最初価格の安かったAMS−250を購入したが、中を 開けて驚いた。本体の左半分は電池とアンプ基板が占めていた。 もっともパッケージには「ステレオ」の文字はない。また このサイズでステレオにした所で臨場感等たかが知れている のも事実。などと言いつつもステレオ仕様のAMS−320まで 買ってしまったのだが。) 同じシリーズにマイク付きのAMS−280があるが これは購入していないので詳細不明である。 AMS−320の購入価格は380円で、定価は不明だが、 何枚も貼り重ねられた値段のシールの下には2780の数字が 見えた。 AMS−250の購入価格は180円で、定価は不明だが、 1780の数字が見える。 メーカーはいずれも(株)オーム電機である。 音質は小型の割によく鳴ってくれる。もちろん低音が出る はずはないが、高音域は小径を生かした音が出てくる。 電源はAMS−320が単5電池2本、AMS−250は 単5電池1本で、前に紹介したアンプ付きスピーカのような 電源スイッチOFFでスルー動作になる回路はなく、電池が 無ければ全く使用出来ないというものである。 使用されているICは、AMS−320がおなじみNJM2073D で、IC1個で2つのスピーカを駆動する「ステレオ動作」接続 となっている。またAMS−250に使用されているICは同じ 新日本無線製だがNJM2076SというICで、出力のバッファ用か PNP型トランジスタが2個外部に接続されており、1.5Vと いう低い電源電圧下で出力を稼ぐ為か、BTL接続となっている。 (残念ながら、NJM2076Sについては手元に資料がない。) 内部の作りはなかなかしっかりしていて、これぞmade in JAPANである。 ただ、双方とも電池のカバーが非常に外れやすいので携帯して 使用する場合はカバーの紛失に注意が必要である。 内部の様子
本体と付属ケーブル これは別の店(パソコン関係のジャンク屋)で購入したスピーカ だが、トランジスタ1個交換し生き返ったものである。 スピーカ径70mmのインピーダンス8Ω,最大入力3Wの 防磁型スピーカが使用された、まさにパソコン用に作られた スピーカである。(メーカーは不明。海外産のトランジスタ が使用されている事から国産でない事は確か。) 回路構成的にはSP−680に非常に近いが、こちらは片側の スピーカ内に両方のチャンネル分のアンプ回路が入っている。 音量調整及び低音ブースト,高音ブーストのスイッチもついて いるが、いずれも左右連動となっている。 電源も単2電池を2本ずつ2つのユニットに分けて搭載する ようになっており、ユニット間を結ぶケーブルもSP−680と 同様な接続になっている。またACアダプタを接続するジャック もついている。 フラグは金メッキの3.5φステレオ・ミニプラグで1mの ケーブルがついている。またユニット間のケーブルは1.5m あり、CRTを間に挟んだレイアウトが考慮されている。 アンプICはこれもNJM2073Dが使用されており、BTL接続 となっている。また電源ON時のブチッというポップノイズの 対策がなされており、SP−680のような大きなノイズは 聞こえない。 音質的には、今回テストしたスピーカの中では最も良かった。 内部の作りはまずまずか。 内部の様子
アンプの出力電力は使用しているICの性能の他、その出力回路形式, 電源電圧及び負荷インピーダンス( すなわちスピーカのインピーダンス) によりほとんど決まってしまいます。 今回購入したアンプの出力電力を推定してみました。(なにせパッケージ の表記があまりにもいい加減で・・・) なお、ICがNJM2073DのものはICのデータブックを根拠に算出しました。 型名 使用IC 回路形式 電源電圧 インピ 推定出力 パッケージ表示 SP-680 NJM2073D BTL 6V 8Ω 1.35W 3.6W×2 TS・250 NJM2073D BTL 3V 6Ω 0.23W 2W×2 AMS-320 NJM2073D SEPP 3V 8Ω 0.06W 0.08W×2 AMS-250 NJM2076S BTL 1.5V 8Ω 0.06W 0.08W ・参考 理論最大出力電力算出計算方法 (ICの利得,内部インピーダンスによる制限を除く。正弦波入力時の実効値。) 1)BTL接続時 出力電力=(電源電圧−ICのロス電圧)の自乗/負荷インピーダンス/(ルート2) 2)SEPP接続時 出力電力=(電源電圧−ICのロス電圧)の自乗/負荷インピーダンス/(ルート2)/4 ・回路形式の説明。 1)SEPP(シングル・エンデッド・プッシュプル) スピーカの一極をアンプ出力へ、もう一極を接地した接続方法。 アンプが単電源動作の場合、出力に直流をカットするコンデンサが 必要になるが、その為に低周波特性がやや悪化する。 2)BTL 逆位相の信号が入力された同性能アンプ2台の出力間にスピーカを 接続する方法で、ブリッジ接続とも言われる。 特性の揃ったアンプであれば、SEPP方式で必要だった直流 カット用のコンデンサが不要となり、低周波特性の悪化を防止できる 他、同じ電源電圧,負荷インピーダンスでもSEPP方式と比較して 4倍近い出力を得る事が出来るが、回路がやや複雑になる。
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'97/09/24新規作成