00_6 タイトル


 東北大会制覇を狙って、昨年造った2台の新型マウスは結局動かなかった。2001年も4月になり、東北大会まで6ヶ月、全国大会までは残り7ヶ月となった。
 誰も持っていない技術で、誰よりも速いマウスを造るという目標は、そう簡単に達成できるものではない。だからこそ楽しいし、新しい試みをする元気もでるってもんだ。
 新型マウスのデザイン中。がんばんべぇ〜



真上_1


 右の写真は、横からみたV55マウスの写真。

 見てのとうり、V55ボードは取り付けが終わった。上部にユニバーサルボードが載り、インターフェイス回路が付くのはいつものマウスと同じ。変化が少ないが、このへんは諦める。
 残る作業は基板からの配線をユニバーサルボード上のコネクタに繋ぐこと。森永さんのマウスはこの辺の作業も少なくなるように設計されているので、私ももう少し工夫する必要が有る。
 CPUボードも含めて基板を起こし、マウス専用に開発すれば良いのだろう、来年のマウスの課題にしよう。


V55 センサ


 左の写真は組み立てが終わったセンサ部分

 なんと、まぁ酷い回路だこと。半固定抵抗が多いってことは回路の詰めが足りない、実験不足以外のなにものでも無い。回路を設計して、蛇の目の基板に試作して、ちょこっとオシロで電圧を確認して終わり。これでは半固定抵抗が多くなるのはしかたが無い、反省。
 斜め走行時の姿勢制御とVターンに対応するため、センサを6個付けている。センサの数は、私の斜め走行の方法によって決定されている。もう少し考えれば4個で済むかもしれない。特にVターンの方法を変更すれば、4個のセンサで可能になるはずだ。
 来年のマウスのセンサの設計にも係わるので、検討する必要がある。ソースはCで組んであるので、アセンブラと比較すれば試験は楽だ。これも来年の課題の一つだ。

 オリジナルの基板はなかなかグッド。松電子さんに感謝。


V55ボード取り付け・上面


 右の写真はJSD製のV55ボードを取り付けたところ

 この上にユニバーサルボードが載るので、若干重心が高くなるのが苦しいところ。頑張ってCPUボードも起こそう。高性能なマウスなんてなもんは学生さんにまかせて、100%オリジナル自分好みのマウスを造る。でもって速けりゃ言うこと無しだ。
 とりあえずCPUボードの取り付けはこれで終了。センサ部分、電源部分、ドライブ部分も結線が終わっている。とうぜん信号線は色分けし、きっちり図面に書き込んである。割り込み部分はソフトとも関係してくるので、そのつどソースにコメントとして書き込む。うぅ〜ん、なかなか進歩してるじゃないか。
 きちんと動いてくれよ、昨年から足掛け2年、6ヶ月もかかってるんだからね。




V55マウス完成


 左の写真は、完成したV55マウス

 増設ボード上のICソケットにはコスモシステム社のFGC220が搭載される。中央部のロジックICはFGC220のチップセレクト信号とアナログセンサのデータ消去信号を作り出す。
 V55にステッピングモータの加速データを計算させて配列変数に格納し、これを読み込んでUPPから励磁信号を出すという方法も検討したが、使い慣れたコスモのICを使うことにした。このICは等加速度で加速する信号をだしてくれる上に、加速レートの変更が容易なので使い勝手が良く、お気に入りのICの一つだ。

 ま、とりあえずV55マウスは完成した。動いて欲しいわね。




H8マウス完成
 右の写真は、完成したH8マウス 

 やっとこさ99.9%完成。ステアリング部分の設計が悪かったため、えらく苦労した。忘れられないマウスの一台になると思う。走ってくれれば、なおグッド。

 作動試験が終わって、完動することが確認できてからジャイロの基板を取り付ける予定。完全に分解できるように設計してある基板だが、ジャイロの基板を取り付けてしまうとハードの修正が面倒になる。このためジャイロの基板を取り付けるのは、他の部分が完動するのが確認できてからという最後の作業になる。

 NORIKO93に勝てるとは思っていないが、背中が見えるくらいの距離まで追いつくことを狙って造ったマウスだ。とは言っても動いてナンボがマウスの世界。
 H8マウスも完成した。動いて欲しいわね。





 2000年型マウスの総括

 98年型マウスは4WS、99年型は4WDS、2000年型はDC3輪と進化させてきたつもりの「でんでん虫」シリーズのマウスだった。しかし、技術的な飛躍というか、変化が急激だったため、動きはしたが、迷路を抜けることはできなかった。
 Z80CPUからV55CPUへ、アセンブラからC言語へ、ステッピングモータからDCモータへ、操舵方式もパワーホイール・ステアリング(って勝手に呼んで良いのだろうか)から、ステアリングへという変身を一度に、しかも1台で進めるという無謀な試みをしたのが98年型マウスであった。
 あの井谷さんですら、究極のマウスNORIKO93に至るまでの進化は、緩やかな変化であったと記憶している。進化を急ぎ過ぎたと反省している。と言いつつも、2000年はH8CPUに挑戦し、かつDC3輪、おまけにステアリングホイールの中にロータリーエンコーダを組み込むという構造を試みた。
 眼は見えない、脳細胞は死にかけている。道半ばにして、夕暮れ近し。

 どうにか2台のマウスのハードとメカは完成、全ての部品の搭載が終わった。あとはハードのチェックとソフトのコンバートというところまで来た。2000年型マウスの製作は、本日終了した。
 明日からはマイコンカーラリーの車体の設計製作と2台のマウスのハードのチェックとソフトの構築を開始する予定。
 「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺は正しいのだろうか、これから実証試験が始まる。



 2000年型マウス制作日記は、本日をもって終了します。
                                 2001/05/12   





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