私は、通勤の為に、山形新幹線開業以前より奥羽本線の「山形線」区間を利用していた一人です。 (1999年6月末迄。現在は勤務地が町内である為、列車通勤はしていません。) 受信機とテープレコーダを連動させて山形新幹線/山形線の列車無線(A,Btype)を傍受を 続けていますが、その通話に乗務員や保守作業員の仕事ぶりが見えその大変さが生々しく伝わって きます。 特に冬期の深夜に行われる除雪作業は、吹雪の中しかもが標高700m級の板谷峠でも行われて いるという厳しい作業の事実を知り、鉄道を守る仕事がいかに大変かが解り、利用者の一人として 頭が上がらない思いでいます。 さて今まで車両や沿線の設備を実際に見たり、鉄道関係雑誌の記事を見たり、列車無線を傍受し 続きてきた結果、この沿線の無線システムの全容がつかめました。 そこでいままでに判明したシステムの構成をまとめて説明するとともに、現状システムの問題点に ついて指摘したいと思います。 またいままで関係雑誌に紹介されなかったJR内で使用されるの変わった用語等を紹介します。
山形線区間の無線システムは従来JRで実績のあったシステムを新幹線用にうまく拡張し、 最小のコストで実現したもののようで、さすがにうまくできています。 このシステムの概要や主な特徴を以下にまとめてみました。 なお同区間は標準軌に改軌する前はCtype(414〜415MHzの単信方式の 乗務員無線)だけが使用されていました。したがって山形新幹線が在来区間の無線 システムを利用したという形ではなく、新幹線を走らせる為にこの区間に新規に 導入されたのがA・Bタイプ列車無線という位置づけになっています。
・方式 2周波を同時に使用した完全な複信方式になっており、いわゆるAtype方式である。 ただし移動局(列車側)の無線機は電話型・・・複信(Atype)・・だけでなく、 トランシーバタイプ・・2周波単信(Btype)・・も対応可能。 ・接続先 JR電話に接続が可能で、指令−列車間だけではなく、他のJRの施設(車掌区,車両区, 電力区,各駅など)と直接通話できる。 ・伝送媒体 平野部は空間波、トンネル内や周辺の一部は漏洩同軸ケーブルと2種の伝送媒体を使い分けて いる。 空間波用のアンテナは各駅と、電波の届きにくい所に設置されている。 アンテナの外観はこちらを参照下さい。 ・端末(無線機) 移動局側の無線機には、複信用の無線機(電話タイプ,Atype)と単信用(半複信: トランシーバタイプ,Btype)の2種類の無線機があり、車両には2種類搭載されている。 また保守用車両は、単信用を携帯して運用されている。(後述) ・周波数 福島−山形の全区間が基地側352.600MHz,列車側336.100MHz(Btype6chと同じ周波数) を使用しており、通話はこの周波数で行われています。 ただし、山形駅周辺では基地側352.575MHz(Btype4chと同じ周波数で列車側336.075 MHzと思われる。)にも信号が出ていますが、山形駅から車両基地までの入れ換え用ではないか と思います。(注:山形新幹線開業当初は電波が出ていましたが、現在は停波しているようです。) ※山形以北の延伸区間は、全線単線で通話量が増える事からか、サブチャンネルとして7ch ・・・基地側352.6125MHz,列車側336.1125MHz・・・が増波となりました。 なお山形以南に関しては、2002年1月時点では増波の動きは見られません。 ・回線制御 空線時にはピーというトーン(空線信号と言われる。周波数は2280Hz)が乗っており、 通話が開始されるとこのトーンが途絶えます。 ・一斉呼び出し また指令から全列車に対し、一斉指令が可能である。 一斉指令の場合空線信号とは違ったプーというトーン(周波数は1960Hz)が送出される。 列車側がこれを受けると自動的にスピーカに接続され、指令からの連絡をそのまま受信できる。 ・ゾーン分割 通話量を確保する為に山形線区間を、福島−峠(Aゾーン),峠−赤湯(Bゾーン), 北赤湯信号所−山形間(Cゾーン),北山形〜袖崎間(A’ゾーン),大石田〜新庄間 (B’ゾーン)の5つのゾーンに分割されている。 (山形以北のゾーン名は、正式呼称が不明に付き仮称です。) 峠のゾーン分割位置は峠駅の板谷方トンネルの出口,赤湯のゾーン分割位置は第一赤湯トンネル の赤湯方。 袖崎から大石田間の分割位置は、袖崎−大石田間にあるトンネルが切替え点。 (山形から北山形間の分割位置は未確認です。) ・トーン 業務無線で使用されているようなブーンというトーンが同時にのっており、そのトーンの 周波数は区間(ゾーン)によって違う。(詳細は後述) トーンの周波数をゾーンによって変えることで、他ゾーンにアクセスするのを防いでいる ものと考えられます。 搬送波ch 区間 ゾーン名 トーン周波数 A・B6 福島−峠 Aゾーン 88.5Hz A・B6 峠−赤湯 Bゾーン 107.2Hz A・B6 赤湯−山形 Cゾーン 131.8Hz A・B6/7 北山形〜袖崎間 A’ゾーン 88.5Hz A・B6/7 大石田〜新庄間 B’ゾーン 107.2Hz A・B4 山形電車区周辺 −−−− 107.2Hz(現在停波) ・ATIS 通話時「ギャッギャッ」というATIS信号(パーソナル無線やMCA業務無線と同じような 信号だと思いますが、こちらは1700Hz/1100Hzと周波数が違っています)が送出され、 発信局の列車番号を操作卓に表示したり特定の列車を呼出したりすることが可能。 ATISで送出する列車番号は、運転席にある列車番号設定器で設定する。 ・通話割り込み 通話中、他列車からの割り込み通話の要請に対応する為、1分毎に固定局側が送出する トーンの周波数が一時変わり(周波数は162.2Hz(167.9と記していましたが間違い です。))、それと同時に列車側の電波が途切れる。 なお、ATISにより割り込んだ列車の列車番号が指令の操作卓に表示される。
・公衆電話 山形線区間内は自動車電話を使用しており、列車無線への負担がない。 (「つばさ」の東北新幹線区間は、在来新幹線通り列車無線(多重無線)を使用。)
・通話用のAtypeの他に、データによる変調音が乗った電波が399.350MHzで各列車から送信されて いる。 この無線は沿線での保線員に対して列車番号を送信するシステムのようで、保線員が 携帯した端末に接近している列車の列車番号が表示されるようになっているようである。 列車の無線機は、送信機能だけでなく、他の列車の電波があると互いに同時送信しないようにする為か 受信機能もついているようである。 (このページで、今まで「PRCとの整合用」と記述していましたが、PRCとの整合は ATSのほうで行っているそうです。) ※本電波は、新庄延伸開業に伴う新車両導入とのからみと「TC型列車接近警報」システム導入により 2000年5月末に停波しています。※参考)列車接近警報システム
・他在来線区の防護無線と同等のシステムのようです。基地局側で防護無線を受信すると 指令にも警報が出るようです。
山形新幹線の新庄延伸に伴い、山形以南で導入されていた列車無線が 延伸区間にも導入されました。 山形以南の区間はA・Bタイプ6chの1波でしたが、延伸区間は 全線単線で通話量が増える事からか、サブチャンネルとして7chが 増波となりました。 山形から新庄間は全て単線区間です。列車に遅れが生じたりした場合、 単線であるが為、信号待ちや列車交換等に関する通話が多数飛び交う事に なります。 しかし1回線しかなければゾーン内では1列車との通話しか出来ない為、 各列車への連絡に遅れが生ずる恐れが出てきます。 実際、山形以南でも関根〜羽前中山間は一部を除き単線であり、大きな トラブルがあった場合には赤湯以南のゾーンの通話だけでも輻湊や、 通話待ち、連絡遅れが生じているのが現状のようです。 このような問題を軽減する為に、6chの他に7chをサブチャンネル として設けたものと考えられます。 (秋田新幹線にも2波ある事を確認していますが、秋田の場合も 奥羽線内の一部を除いたほとんどの区間が単線なので、同様な理由で 2chとなっているものと思われます。) 2つのチャンネルの使い分けですが、(実際に確認したわけでは ないので本当の所はわかりませんが。)6chをある列車が使用 している場合に、別の列車が通話を行なおうとすると7chが 使用されるものではないかと考えられますが、未確認です。 なお山形以南に関しては、2001年2月時点では増波の動きは見られません。 山形以北のゾーンの分割ですが、従来のCゾーンは山形駅までで、 北山形〜袖崎間(厳密には袖崎から大石田間のトンネル付近が切替え点) 大石田〜新庄間という具合になっています。 各ゾーンとゾーン識別用のトーン周波数は前項に記述した通りです。 なお、ゾーンの分割、トーンの周波数は6ch,7chとも同じ ようです。また7chは山形駅の基地局からは出ていないようで、 あくまで北山形以北の区間のようです。 (関連情報:月刊ラジオライフ誌2000年3月号p188,同7月号p189)
この車両は山形線区間内のローカル用標準軌電車です。 ・Atype無線(4、6、7ch) 電話式(同時通話可) ・399.45MHz接近警報用送受信機(2000年5月末停波) ・携帯機(プレストーク式でB・Ctypeおよび構内入換兼用?) ・Atype電話,399.45MHzデータ系の無線機本体は、車掌室(運転席の反対側)の上部、 ハンドセットは運転席左上部についている。(運転席右側のハンドセットは車内放送及び 車掌との連絡用。)日立製 ・携帯機は運転席左側についている。(取り外し可。通常は車両のアンテナに接続されている が、携帯した時に使用するホイップアンテナが無線機の所においてある。)日立製 呼び出しは列車番号です。
この車両は山形線区間内のローカル用標準軌電車です。 新庄延伸開業に合わせて導入された車両で、TC型接近警報の導入を前提に、 車上式接近警報用の送受信機は積まれていないようです。 そのほかの無線機は(メーカーは別として)719系5000番台電車と 同等と思われます。 なお、Atype列車無線の接続音が、719系/400系と若干異なる ようです。
この車両はいわずと知れた?山形新幹線「つばさ」用新幹線電車です。 ・Atype無線(4、6、7ch) 電話式(同時通話可) ・399.45MHz接近警報用送受信機(2000年5月末停波) ・携帯機(プレストーク式でB・Ctype兼用?) ・東北新幹線区間用410MHz帯列車無線機 電話式(同時通話可) ・157.97MHz無線機(プレストーク式) 福島駅構内「やまびこ」との併合時使用される、車載用無線機位の大きさの無線機 ・NTT自動車電話 3セット(山形線区間内の公衆電話用) ・オーディオサービス用AM/FM放送用受信機計4台,FM放送帯送信機4台 呼び出しは列車番号です。 なお365MHz帯の入れ換え無線は、作業員が携帯している物でありますが、 山形駅で接続列車の遅れについて信号所や駅と、「つばさ」や719系の乗務員との 連絡を行う際に365MHz帯を使用していますので、もしかするとBtypeの 携帯機に365MHz帯入換無線の機能があるのかも知れません。(Cタイプも1台で 兼用しているのかもしれません。)
この車両はいわずと知れた?山形新幹線「つばさ」用新幹線電車です。 701系5500番台と同じく新庄延伸開業に合わせて導入された車両で、 TC型接近警報の導入を前提に、車上式接近警報用の送受信機は積まれて いないようです。 そのほかの無線機は(メーカーは別として)400系新幹線電車と同等と 思われます。
この車両は、719系5000番台電車を東北新幹線区間経由で仙台の新幹線 仙台総合運転所に回送する電気機関車で、走行関係は719系同等の性能ですが、 新幹線区間の25kV,在来線区間の20kVの両方の電圧に対応できる電気系を 持っており、山形線内だけではなく東北新幹線区間も走行可能な、もう一つの 新在直通車両です。 新幹線列車無線も当然搭載されています。従って400系と同等のシステム (もちろん自動車電話,オーディオサービス用機器は除きます。)を積んでいると思われます。
この車両は、在来新幹線でいう”ドクター・イエロー”に相当する保線用作業車で、 線路や架線を点検する車両です。ディーゼル機関により走行する、オーストリアの プラッサー社とトイラー社の2社により製作された車両です。 719−5000同等の無線システムが搭載されていると考えられます。 保守用車扱いであるが、運行が列車型なのでPRCにも対応されていると考えられ、 399.45MHzのデータ系も積んでいるはずです。(確認未了) なおこの車両の性格より、無線系の試験を行う車両でもあるはずなので、それに関する 器材が積んである事は間違いないと思います。 呼び出しは保守用車またはそのままEM−120と呼称される。
ディーゼルエンジンで走行し、雪を押し分ける排雪用作業車です。 719系のようなAtype無線も搭載されているようです。 399.45MHzのデータ系は不明です。 呼び出しは雪***と呼称される。(***は400台の数字)
ディーゼルエンジンで走行し、雪を跳ね飛ばす排雪用作業車です。 719系のようなAtype無線も搭載されているようです。 399.45MHzのデータ系は不明です。 呼び出しは雪***と呼称される。(***は700台の数字)
マルタイ:マルチプル・タイタンパーが正式な名前で、道床を突き固める車両で、 保守用車またはそのままマルタイと呼称される。 軌道モーターカー:保守用資材の運搬に使用される車両で、保守用車両または そのままモーターカーと呼称されるようです。 ロータリーモーターカー:モーターカーにスノープローやロータリーを取り付けた車両で、 冬期の排雪に使用されるものです。 ロモまたはモーターカーと呼称されるようです。 保線用作業車は、車両に無線機がない場合や入換え作業(保守基地線から本線に出たり 入ったりする)の都合上、作業員がBtypeのプレストーク機を携帯しているようです。 また保線用作業車は承認番号+種別+監督者名で呼びだしを行うようです。 例)承認番号1234番マルタイ監督佐藤です
貨物列車を牽引する在来狭軌機関車で山形線区間内は三線軌条になっている山形−蔵王間のみ 走行可。 仙山線などの在来区間を走行する為、Ctype無線機が搭載されている。 他に作業員が入換用365MHz帯携帯機を持っていると思われる。A・Btype無線等 他は不明です。 ※山形駅付近(含む仙山線)からの貨物運用の撤退により、同車は現在乗り入れていません。 (乗り入れどころか、同車は利府に保存された1号機を除いて廃車されたようです。)
普段(正しくは当日の列車運転時刻表)と運転方法(駅の発・着線や時刻等)が変わる場合、 指令から列車に連絡を取って、変更を行うのですが、2通りの方法があるようです。 1つは機外(駅から見て信号機の外という意味と思われる)で駅入線前に一旦停車してから 発・着線を変更するものです。 もう1つは運転通告によるものです。この場合、指令からの運転通告票を前の駅で受け取る 場合と、無線で指令より運転通告を行い受領券を運転士と車掌に書いてもらう2種類の方法が あり、通告受領後は信号の指示により運行されるようです。 運転通告を無線で行う場合、以下のようになされます。 ・承認番号の通知 ・変更内容の通知 時刻(着時刻、発時刻) 運転線路(発着線等) 運転方法(風規制等の徐行や、踏切故障時の注意運転など) 理由(運転整理の為,駅構内の都合など) ・指令者名の通知 ・受領者(運転士と車掌)所属・氏名の確認 ・通告完了時刻の通知 通告後は受領者に復唱を求め、内容に間違いがないか確認後、通 告完了時刻の通知を行うようです。 自分が乗った列車が駅直前で停車したらすぐ無線を聞いてみてく ださい。おそらく発・着線変更の通話が行われているでしょう。 また運転通告は踏み切りに異常があった時にも行われるようです。
フェネティクスコードとは、無線で使用されるいわゆる「電信略号」(「イロハのイ」 「ローマのロ」というやつ)です。通話状態が悪い場合、文字を間違いなく伝える為に 使用されます。 指令と車掌間で指定席をやりとりする際や、車両内での落し物の捜索等の際に フォネティクスコードと言ってもよさそうなコードを使用しているのがよく聞かれます。 このコードですが地名を使用しているのがいかにも運輸関係業者らしくとてもユニークだと 思いました。 いまままで鉄道用語として略語や隠語は関係雑誌にいろいろ紹介されていましたが、 このJR版フォネティクスコードは初めて聞きました。 残念ながら山形新幹線の車両の座席がD席までしかありませんので、E以降が判らないのが しゃくです。 JR版 無線界の標準(参考) A:アメリカ アルファ B:ボストン ブラボー C:チャイナ チャーリー D:デンマーク デルタ 使用例 10番A席を表す時:10番のアメリカ 15番のC,D席を表す時:15番のチャイナ,デンマーク おまけ 10番のA,B席を表す時:10番のアメボス
山形線/山形新幹線区間でよく使用される用語です。もちろん他路線でも共通に使用される ものもあると思います。 一部私の推定の所があるので間違いがあるかも知れません。 1)信号,保安,通信設備に関する用語 ・出発信号機:駅から出発を合図する信号 ・信号を降ろす:青にした信号を赤に戻す ・現示 :信号機の表示 ・閉塞 :一つの区間内に列車が1つしか入れないようにする システム ・踏切警報機:遮断機 ・遮断管 :踏切の遮断棒 ・踏切支障 :踏切の警報機が鳴らない時や、遮断棒が下がらない など踏切の設備の故障や、踏切内に自動車などの障 害物がある場合をいう(特殊発光信号機が点灯した 時を含む) ・特殊発光信号機:踏切内に自動車などの障害物がある場合に点滅 表示される信号機で踏切の手前に設置されている。 ・PRC:自動進路制御装置 ポイントを自動的に切り換える装置 ・CTC:列車集中制御装置 ・鉄電:JR電話(鉄道電話) 2)車両の設備,運転に関する用語 ・力行(りっこう):ノッチを入れて加速している状態。 ・惰行(だこう):ノッチを戻して惰性で運転している状態。 ・制動:ブレーキをかけること。 ・滑走(かっそう):車輪がレール上を滑べること ・空転(くうてん):車輪がから回りすること。 ・モニター :400系の運転台についているCRT表示 ・Y−*号または編成Y−*:719系5000台電車の編成名。 *には1から12の数字が入る。 ・L−*または編成L−*号:400系新幹線電車の編成名。 *には1から12の数字が入る。 ・車上:列車側 ・列番設定器:PRCや無線機の列車番号を設定するもの。 ・MMカット(エムエムカット):編成中、トラブルのあった電動車の電源供給を断つこと。 同様な用語にユニットカットという言葉もある。これは電動車が2両で1ユニットとなって いる為、1ユニット単位でカットする為である。 3)停車場(駅,信号所)に関する用語 ・場内,構内:駅(停車場,信号所)構内 ・駅本屋(えきほんや):駅舎(場内,構内と同義?) ・場外(じょうがい):駅(停車場,信号所)構外 ・機外(きがい):信号機の手前 ・**方(かた):各駅から他の駅の見た方向を表す。**は駅名など。 ・本線:列車を運行する線路 ・上り一番(のぼりいちばん),下り一番(くだりいちばん) :各駅構内の本線以外の線路 駅のホームの番号とは別。 ・幹?番:山形駅構内山形新幹線/山形線線路(標準軌) ・奥羽?番:福島駅構内、山形線(ローカル列車ホーム?)線路 ・中?番:(山形駅構内の狭軌在来線)線路 4)列車運行に関する用語 ・交換 :単線での列車の行き違い。 ・バッテン :交換と同義。ダイヤが交わる様子が語源? ・列番:列車番号の略 ・***M,***D,***B,***列車:列車番号で*** は数字。Mは電車,Dは気動車(ディーゼルカー),***Bは 東北新幹線の列車,***列車は排雪列車等 5)ポイントに関する用語 ・転換 :ポイントが切り替わること ・ポイント不転:ポイントが転換しないこと。不転換の略? ・常時鎖錠ポイント:通常の列車運行では固定して動かさないポイントで、 保守作業車を基地から本線に入れる為に使用されるポイントなど ・鎖錠解除 :切り替えができるようにする事。 ・鎖錠確認 :指令で常時鎖錠ポイントの鎖錠状態を確認すること ・定位,復位:通常の位置,元の位置 ・反位 :定位の逆の位置 または現在の反対の位置 ・進路 :列車のすすむべき線路,ポイントの方向。進路を構成する という使い方をする。 6)電力関係の用語 ・きでん :架線に電力を供給すること ・きでん停止:架線の電力供給を停止すること ・瞬停 :瞬時停電 7)組織,部門に関する名称 ・(仙台)輸送指令:列車の運行の指令部門 ・運輸指令:車両の運用(折り返し)や他線区の列車の接続等を指 令する部門 ・旅客指令:旅客に関する事(料金等)の指令部門 ・当直: ・サービス:車両の故障を修理する部門 ・運転所:運転士が所属する部門。 ・車掌区:車掌が所属する部門。 ・信通(しんつう):信号・通信設備を担当する部門。 ・電力 :架線に供給する電力の供給等を担当する部門。 ・信号:信号(ポイント)の切り替えを行う部門(山形駅構内) ・車販:車内販売
列車無線とはかけ離れます。 車内改札は乗客の行き先の情報を知るおおきな手がかりです。 というのは、トラブル等で列車が遅れた場合、この情報を手がかりに連絡列車の接続の有無が 決定されているからです。 車掌が検札に回ってきたら、寝たふりや知らないふりをせず、進んで協力しましょうね。 「検札は不正乗車を見つけるのが目的で自分が疑われていると感じでいやだ」という意見も ありますが、逆に自分は正しい切符を買っているのに不正乗車をして儲けている人がいるとなれ ば、そういう人がいる事が不公平であり、許せないと感じる事が大切だと思います。
参考文献 ・鉄道ジャーナル ’93年1月号 p98 「JR東日本の”新在直通”事業用車クモヤ743形」 ・鉄道ジャーナル ’93年5月号 p16〜 「あかつきのラッセル機関車 ”山形新幹線”を守る再先端の保守基地 米沢レールオフィスの 業務を見る」
Copyright (C) by Y.Wagatsuma
2002/06/09改訂(新庄延伸からみでの延伸区間の情報追加,列車無線の問題に関するコンテンツ分離)
2001/01/12改訂(新庄延伸からみでの延伸区間の情報,新導入車両の情報,TC型接近警報追加)
'99/06/30改訂(ATIS信号の周波数訂正)
'97/02/15新規制作