[Transcription] All The Things You Are by Steve Grossman

Steve Grossmanが2020年8月13日、米ニューヨーク州グレン・コーヴのグレン・コーヴ病院で亡くなってしまったそうです。享年69歳とのこと。[Transcription] 'Round Midnightでも書いたように,新宿で直に拝聴し強烈な印象と影響を受けました。Somedayでは恐る恐る近寄って握手もしてもらいました。右手親指の付け根が凄かった。2014年に27年ぶりに来日した時もチケット予約を済ませ聴きに行く準備をしていたのですが,親戚に不幸があり断念。今思えば非常に残念なことでした。

Steve Grossmanのご冥福をお祈りしながら,80年代来日時の音源をトランスクライブしてみました。

Transcription All The Things You Are by Steve Grossman (PDF)

この音源はYouTubeで聴くことができます。

 

〇 グロスマンらしい同じフレーズを違ったコードのところで二回吹いています。一回目はGm7のところで裏コード的にDbm7を吹いている。二回目はCm7のところで裏コード的にF#7を吹いていると解釈できるのではないでしょうか。いずれもDm7→Dbm7→C7,F#7→F7と半音で降りてくるラインになっているようです。一回目Gm7のところで強めのアクセントでM3度を吹かれるとギョッ!とします。

 

〇 アドリブ2コーラス目の頭でアウト感がかっこ良いライン。コードを付けるとこんな感じでしょうか。

 

〇 ペンタトニックから最低音に突然下がるライン,赤ラインでは倍音が鳴っています。出た~グロスマンという感じです。

 

〇 最後のところでジョニー・グリフインのア・ブローイング・セッションでのハンク・モブレイのフレーズを引用していてニンマリ。好きなんだろうなあ。

2020年08月31日