[LIVE] 小池修 Micheal Brecker Tribute 2024 9 15
小池修カルテット+1 2024 6 6 のライブレポートの最後にこんなことを書きました。
「随分前になりますが、ジャズライフ誌に小池さんのマイケル・ブレッカートリビュートライブが取り上げられていたのが印象に残っていて、機会があればそうした演奏も生で聴いてみたいものだなあと思っています。」
この6月ライブの余韻がまだ残るうちに、今回のライブ情報を見つけました。
「マイケル・ブレッカー、トリビュート!!」水戸 Girl Talk
小池修/ts 小野塚晃/p 佐藤慎一/b 荒山諒/ds
SHOWTIMES:17:00/18:40 OPEN:16:00
J-Jazz界きってのブレッカーフリーク小池修のテナーが豪快に熱く燃えます〜テナー・サックス界のスーパーアイドル、マイケルが関わった楽曲や、彼の作品の中から、マイケルを尊敬する小池修が素晴らしい仲間と共に、敬意を評したパフォーマンス。是非お楽しみください
これは絶対行くぞと心に決め、お店と近くのホテルに予約を入れました。水戸までは車で4時間程の距離ですが、過去にシェーマス・ブレイクのライブを聴きに2度訪れている街でもありフットワーク軽く出かけました。
お店に入り前の方の席へ進んだところで、小池さんの6月ライブツアーでのボーカリストHisami Schellerさんにお会いしました。思わず「歌われるんですか」と声をかけたところ、今日は聴くのが目的ということでしたので妻と隣に座わらせていただきました。私のお気に入りアルバムLike Waterの制作についてなど、あれこれお話を聞かせていただきました。
バンドメンバーが登場し、パット・メセニーの Song for Bilbao からスタート、「おお~そこから来ますか~」小池さんはマイケル・ブレッカーを研究しつくしたと思える吹きっぷりで気分最高です。若手新人ドラマーの荒山さんが輝きを放っている印象、超一流のベテランメンバーが触発されているようにも感じました。プロでもアマチュアでもバンドに若手が入るのは好ましいことと思います。
記憶しているセットリストです。
First Set
1 Song for Bilbao
2 Suspone
3 I'm Sorry
4 Fawlty Tenors
Second Set
5 Timeline
6 Bullet Train
7 Travels
8 Not Ethiopia
Encore
9 Some Skunk Funk
ブレッカー・ブラザーズ、ステップス、マイケル・ブレッカー・バンドでの名演が思い出される曲がずらっと並びました。作曲者はランディー・ブレッカー、マイク・マエニエリ、マイク・スターン、パット・メセニー、ドン・グロルニック、演奏を聴きながらマイケル・ブレッカーの歴史に名を連ねるミュージシャン達が目に浮かびます。私自身もバンドで演ったことのある曲がいくつかあったり、是非これから取り組んでみたいと思う曲があったり、私の期待にズバリ応えてくれたNot EthiopiaやTravelsなど、実に楽しい選曲・演奏でした。ワンホーンでのSome Skunk Funkは予期せずちょっと驚きました。これらの曲が収録されているアルバムのPlay Listをを末尾に貼り付けてみました。
小池さんはSusponeのテーマ部でマイケル・ブレッカーがEWIを使用していたようにMWiCに持ち替えていました。MCによるとMWiCを忘れてきて途中で戻り集合時間に遅れたとか。バンドメンバーを交えたMCで、Susponeテーマメロディーのハーモニー的な複雑さ、Timelineのテーマでのタンギングの忙しさ、パットメセニーの作曲の巧みさ等について話していたのが印象に残ります。ベースの佐藤さんは高校生時代にステップスの旧六本木Pit Inでのライブを生で聴いたそうです。あのライブアルバムは私も40年以上聴き続けてきました。もうそんなになるのですね。
絶妙なTravelsのメロディーの歌い方になるほどなあと思ったり、小池さんの演奏を聴いていると、コピーして真似てみたいことがテンコ盛りです。そうした小池さんの歌を味わえるのが気持ちよくて、あっという間の2セットでした。お店のマスターが提案したTribute企画とのことでしたが、小池さんのマイケル・ブレッカー愛がたっぷり伝わってくるライブでした。この先、マイケル・ブレッカー トリビュートアルバムを出してくれたら嬉しいなあと思います。小池さんファンと世界のマイケルフリーク向けに、是非お願いします。