[Practice] サックスは移調楽器
初心者でサックスの演奏を始めたばかりの時、ピアノやギターなどの楽器用の楽譜とは別にサックス用の楽譜があることを知って驚いたことを覚えています。しかも、アルトサックスとテナーサックスでは同じ曲を演奏するのに楽譜の調が違うのです。大学の音楽サークルの先輩に「サックスは移調楽器だから楽譜が違うんだよ。」と説明してもらいましたが、こういうのは小中学校時代の音楽の授業以来で理解に少々時間がかかった記憶があります。
あまり楽器に馴染みがなくてサックスを始めた方向けに「移調楽器」について分かりやすい説明を考えてみようと思います。
「移調楽器」とは、実際に出る音(ピアノで出る音=実音)とその楽器用の楽譜に記された音とが異なる楽器のことです。テナーサックスもアルトサックスも楽譜の上で「ドレミファソ…」と書かれている音を吹くときは指使いが同じですが、実際に出る音(実音)は下の楽譜のようになります。テナーサックスのドはピアノのシ♭、アルトサックスのドはピアノのミ♭となります。
テナーサックスは調子がB♭、アルトサックスは調子がE♭という言い方をします。サックスなどの移調楽器奏者はピアノやギター、ベースなど他の楽器の奏者と会話するときに共通語である実音に変換して話す必要が出てきます。
曲を合奏するときに、ピアノ用の楽譜がC dur(C major・ハ長調)の場合は、テナーサックス用の楽譜はD dur(D major・二長調)になり、アルトサックスではA dur(A major・イ長調)になります。
サックスを吹きながらピアノやキーボードの鍵盤を押してみましょう。実際に音を出してみると理解できると思います。
こちらにもっと詳しい説明があります。〈吹奏楽online〉
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