[CD] Dear Friends / Takuo Kon
約10年のブランクから再開して20年を経たサックス吹きを1枚のCDにまとめました。収録曲と支えてくれた仲間達を紹介します。
1 On A Slow Boat To China (Frank Loesser)
ソニー・ロリンズの名演で有名なスタンダードナンバー、2009年7月11日(土)、今タクオカルテットによる小国町の日常茶飯美でのライブ演奏です。メンバーのリラックスしたやりとりがお客さんの声援と共に収録されています。この日はトランペットやトロンボーンの仲間がシットイン、多くの外国人を含むお客様の前で盛り上がりました。今タクオ(ts)うめききよお(g) 中村祐一(b) 小柴 慎(ds)、米沢のジャズカフェBlue Noteで顔を合わせたことがきっかけで一緒に演奏するようになり、ベースの中村さんが大学を卒業し米沢を離れるまでの約2年間活動を共にしました。2009年に初めて新潟ジャズストリートに出演したときもこのメンバー。ドラムの小柴さんはその後バイブラホンに転向し、自己のリーダーバンド、コルセッツで活躍しています。2008年6月、米沢市伝国の杜カフェライブのフライヤーに掲載されたメンバー紹介もご覧ください。
2 Say It (Frank Loesser)
ジョン・コルトレーンのバラッズで有名な曲、2020年12月6日(日)秋田市郊外の空民家を活用した岩見三内サロンでのライブ録音です。メンバーは佐藤郁夫(g) 山田雅彦(b) 伊藤ジュンペイ(ds) 今タクオ(ts)のカルテット、秋田を中心に活動している実力派、佐藤郁夫トリオとの共演です。秋田の音楽イベントに必ず名前が載る郁夫さんのギターワークをお聴きください。ベースの山田さんはうめきさん(他収録曲でギター&ベース担当)の学生時代の音楽サークルの先輩という繋がりで、温かい人柄から人望が厚く、東日本大震災で被災し南相馬から秋田へ避難してからも、秋田県内外のミュージシャンと広く活動していました。この日も録音機材の持ち込み~セッティング~録音等、全て山田さんが行ってくれました。2022年に旅立ってしまった山田さんへ捧げます。
3 This Masquerade (Leon Russel)
2013年1月19日(土)冬の新潟ジャズストリートでの録音です。喫茶マキでのライブからボーカル入りの曲をセレクトしました。今タクオ カルテット with シーナで参加、シーナさんの艶やかなボーカル、うめきさんのロックテイストなギターソロが楽しめます。メンバーは今タクオ(ts) シーナ(vo) うめききよお(g) 青木卓哉(b) 小柴慎(ds)、ボーカルのシーナさん、ベースの青木卓哉さんとは2010年頃から一緒に活動するようになりました。お二人は山形市を中心にジャム・シーナという人気ユニットで活動を続けています。このバンドでは、インストナンバーとボーカルナンバーを組み合わせて演奏しました。特に新潟ジャズストリートではシーナ人気が高く、出演回数を重ねるごとにお客さんが増えていました。
2012年12月8日(土)同メンバーによる福島市笹木野みやけ内科外科デイルームでのライブ風景
4 Everything Happens To Me (Matt Dennis)
2022年10月9日(日)山形市のジャズバー、ノイジーダックでのライブ録音です。スタンダードナンバーのバラード、テナーサックスの演奏にこの頃よく聴いていたスコット・ハミルトンからの影響が表れているかもしれません。今タクオ5、メンバーは今タクオ(ts) うめききよお(g) 奥山ヒロキ(p) 青木卓哉(b) 行方基朗(ds)、ジャム・シーナのリズムセクションに今・うめきが入った編成とも言えます。百戦錬磨のジャム・シーナでインタープレイを重ねてきた3人だけに心地よいスイング感と安定感を感じながら気持ちよく吹かせてもらいました。奥山さんのピアノソロに引き込まれます。
5 Like Sonny (John Coltrane)
上記4と同日の演奏、ソニー・ロリンズに捧げたジョン・コルトレーンのオリジナルナンバーです。これまでいくつかコルトレーンのオリジナル曲に取り組んできた中からこの曲を収録しました。転調が忙しくサックスの運指が難しいテーマのメロディーですが、替え指を工夫して練習を重ねたことを思い出します。これからも他のコルトレーンの曲に取り組んでいきたいものです。ピアノの奥山さんは現在ニュージーランドに住んでいますが、近いうちにまたこのメンバーで演奏させてもらいたいと思っています。
6 ‘Round Midnight (Thelonious Monk)
2024年5月25日(土)山形県のアマチュアジャズミュージシャンが集う祭典、文翔館ジャズサミットに今タクオトリオで出演したときの演奏です。この年はFM山形さんが全出演バンドの演奏を録音し、同ラジオのジャズ番組で各バンドの1曲を週替わりでオンエアしてくださいました。後日いただいた録音から実際にオンエアしてくださった音源を収録しました。メンバーは今タクオ(ts) うめききよお(g) 柴田崇斗(b)、ベースの柴田さんは山形大学工学部ジャズ研究会の出身で学生時代から活躍、社会人となった現在は地元仙台で引っ張りだこです。目指すは東北銘曲堂、サックス、ギター、ベースというフットワークが軽い演奏場所を選ばない編成のバンドですが、なかなか3人のスケジュールを合わせるのが難しいのが実情です。各メンバーの味のある演奏をお聴きください。
7 Gregory Is Here (Horace Silver)
2024年7月14日(日)第44回 新潟ジャズストリート ジャズ喫茶SWANでの録音です。佐川武彦セクステット、メンバーは佐川武彦(p) 石川明(cor) 今タクオ(ts) 中島秀次(g) うめききよお(b) 塩野博紀(ds)の6名。酒田市出身で岩手県在住の佐川さんがリーダー、ホレス・シルバーやジャズ・メッセンジャーズ等のハードバップを中心に演奏しており、ステージ上に居ながら聴き惚れてしまう石川さんのコルネットはじめメンバーそれぞれの歌心溢れるソロメイキング、2管フロントでのアンサンブルが楽しいバンドです。うめきさんはこのバンドではベースを奏でています。2020年から夏冬の新潟ジャズストリートの他、酒田市の港座等で定期的に演奏しています。
8 Travels (Pat Metheny)
パット・メセニーの人気曲、チャーリー・ヘイデン&マイケル・ブレッカーのカバーでも有名な曲です。酒田で活動していたツインギターバンドのModal Soulに、サックス&ウインドシンセサイザーEWIで参加させてもらいました。2018年11月17日(土)米沢市のブルーノートライブでの録音です。今タクオModal Soul、メンバーは今タクオ(ts) 土門信和(g) 齋藤優作(g) うめききよお(b) 長澤利博(ds)。ツインギターの浮遊感あるサウンドにうめきさんのベースソロをフューチャーしています。
9 In A Sentimental Mood (Duke Ellington)
アルバムのラストにウインドシンセサイザーEWIとギターシンセサイザーのデュオを収録しました。今タクオ(EWI) 齋藤優作(g syn)、2018年7月14日(土)新潟ジャズストリート・柳都オレンジスタジアムでの演奏です。2017年、交通事故での入院中にEWIを入手し体幹ギブス姿で練習を始めました。ステップス・アヘッドでのマイケル・ブレッカーとマイク・マイニエリのデュオ演奏への憧れから、今タクオModal Soulのライブにデュオコーナーを設け数回演奏した中での初披露バージョンです。お馴染みのバラード曲に随所でリハーモナイズが施されています。優作さんお付き合いありがとう。
以上、一緒に活動してきたメンバー自慢の紹介文となりました。貴重な演奏の場を提供してくださっているお店・各イベントにも感謝しています。今回は収録していませんが、ここに紹介した他、デュオや大編成のバンドでも演奏しています。さらに今後どんなミュージシャンと出会いがあるかも楽しみです。Dear
Friends 2の制作につなげていきたいと思います。応援どうぞよろしくお願いいたします。