[Magazine] JazzLife
表紙に誘われ古いジャズ雑誌に改めて目を通してみたら、懐かしいだけでなく今なお新鮮に感じるものがありました。雑誌JazzLife、サックスに憧れを持った高校時代に存在を知り、写真はそのころ購入した1981年4月号です。プレーヤー向けの記事と都会的な匂いに田舎の高校生は心をつかまれたのでした。
1981年4月号 主な記事
(1)表紙 マイケル・ブレッカー
(2)ニュースアンテナ 渡辺香津美が新作のため一路NYへ ウエザー・リポートの各自がリーダー作を、そして5月来日! ジャコ・パストリスのリーダー作完成!! クインシー久々のリーダー・アルバム
(3)インタビュー 菊池雅章・日野皓正 ジョー・パス フレディ・ハバード 土岐英史 他
(4)気になる春のニュー・アルバム研究 STEPS/SMOKIN’ IN THE PIT 他
(5)ディスク・チェック SUSTO/菊池雅章 他
(6)STEPSのニュー・アルバムを音楽的に徹底解剖する 渡辺香津美のアドリブ談義
(7)マイケル・ブレッカーのテナー・フレイズからサックスの発展性についても考えてみた
(8)STEPS特別研究 YOUNG AND FINE(スコア)
(9)ジョン・スコフィールド Softly As In A Morning Sunrise アドリブ研究(Transcription)
(10)エレクトリック・ベース・セミナー ジャコのハーモニクス奏法 by 濱瀬元彦
(11)ジョン・コルトレーン物語
(4)(6)~(8)等いくつかの記事からステップスが登場した当時の衝撃が伝わってきます。主にリズム面で新しいスタイルのジャズが生まれた時代だったことが読み取れます。マイケル・ブレッカーのテナーの音色にしてもそれまでのものとは違う新しさを感じさせるものでした。友達からカセットテープに録音してもらった音源を繰り返し聴いていたことを思い出します。テナー吹きなら表紙写真のマウスピースに注目することでしょう。このアルバムに収録されているウエザー・リポートの曲ヤング・アンド・ファインのスコアが載っています。
この翌年1982年に大学生になってテナーを吹き始めた私は、JazzLifeの記事にワクワクしながら新譜を聴いたり楽器の練習をしたりしたものでした。
その後、縦横のサイズを変えてのリニューアルや一時期の休刊を経て現在も出版されています。最新号と並べてみました。
連載されていたジョン・コルトレーン物語は後に別冊(写真左)として出版されています。コピー譜が多く載っていて、一般的なミュージシャンの伝記本とは一味違います。
以前は管楽器奏者向けの特集号(写真右)が出たりしていました。最近はサックス専門誌がいくつも出ているせいか姿を見なくなりました。
マイケル・ブレッカー没後はサックス奏者についての記事が少なくなった感がありますが、現在も輸入盤の新譜情報が欲しくて毎月手に入れています。気になる新譜はサブスクでチェックしiPhoneに保存、車の運転をしながらゆっくりと楽しんでいます。
近年は広告が減ったのか若干薄くなっていますが保管するには好都合、今後も充実した内容で続いてくれることを期待します。