[LIVE] スコット・ハミルトン 山形 2017 10 16

一週間前になりますがテナーサックスの巨匠の一人、スコット・ハミルトンをこの目で観て聴く機会に恵まれました。コンサート会場は仕事後気楽に車で行ける山形市郊外、貴重な機会だったので感想等を少し。
スコット・ハミルトンと言えばフュージョン全盛の時代に若くしてレスター・ヤングやベン・ウエブスターを思わせるスタイルでデビューし人気を集め現在に至るテナー奏者、高校時代の友達が彼のレコードを持っていて聞かせてもらったことを覚えています。あの頃は高校生が聞くような音楽じゃないなあと感じましたけど・・・。当時スイングジャーナルに大々的に取り上げられているのを、背伸びして入り浸っていた米沢の某ジャズ喫茶で眺めた記憶もあります。
その後多くのテナー奏者を聴くようになって良さに気づき、トランスクライブも少しやってみました。スイング派の古いスタイルと言われてますが、50年代以降の滑らかなお手本的バップラインを吹いてると思います。ささやくセクシーな音色からレスター等と比較されるのでしょう。
そんなことを思い出してワクワクしながら会場入り、ビンテージテナーを抱えて登場した御大は、優しい普通の白人紳士という印象。演奏が始まると聴きなれたスコット・ハミルトンサウンドが会場に広がり何とも不思議な感動を覚えました。時折こちら向きになると数m先から生音が聞こえて来て嬉しかった。現在63歳ぐらいのはず。
カルテットでの演奏ではチェロキーの軽快さが印象に残ってます。ベーシストがボズ・スキャッグスのジャズアルバム的なボーカルを披露し、ハミルトンのテナーが絡むところも良かった。
マウスピースの咥え方に注目してみたところ、アーチー・シェップの様なユルユルでは無かった。ダブルリップかどうかは唇の薄さでよくわかりませんでしたが、普通な感じに見えました。
終演後、会場でCDを購入してサインしてもらいました。サックスプレーヤーだと話しかけてみたら「そう見えるよ~」らしいことを言ってくれてたようです(笑)。熱心なファンらしく持参してきたLPにサインをしてもらってる人もいて感心。
ここ数日、テナーシューズ等初期の作品をアップル・ミュージックからDLしたり、ジャズ批評テナー特集号の記事を読み返してみたりして余韻に浸っております。
メンバー
スコット・ハミルトン ts
森田 潔 p
ブルース・ハマダ b vo
アキラ・タナ drs

2017年10月22日