[LIVE] Seamus Blake 2009 11 20 & 2012 7 8

Seamus Blake のライブを聴く機会がこれまで2回ありました。強く印象に残るライブでしたので、旧HPに掲載していた当時のレポをまとめておこうと思います。

 

Seamus Blake 2009 11 20 水戸市 B2

 

Seamus Blake (Ts EWI)  Boris Kozlov (B)  Jonathan Blake (Drs)

筑波での長期研修中の休日に知人からライブ情報を得て水戸に初めて足を踏み入れました。カーナビのおかげで苦労せず到着、都会的な雰囲気のお店でした。予約席に案内してもらってステージに目をやると、ピアノの上にマックが3台、EWIが1台、エフェクター類に配線群、テナーはSBA、かなりなエレクトリックなライブになることが伺えます。Seamusはなにやら一生懸命EWIの調整をしてました。

 

メンバーがステージに上がると何というかSF的な雰囲気でスタート、1セット目はEWIで通したSeamusでした。機材の仕組みは良く分からなかったのですが、現在のテクノロジーを駆使した感じの演奏で凄かった。Boris Kozlovは6弦ベース1本でベースとギターとキーボードとパーカッションを同時に演奏してる感じ、Seamusも時にEWIやマックの調整を気にしながら、その場のフレーズをループさせてソロを重ねたり、ヘッドセットのマイクから吹き込んだ言葉がEWIでメロディーとなって出てくる。初めて観るそんなパフォーマンスに度肝を抜かれました。クロマチックなラインも完ぺきに歌ってるように聞こえてたので、音程はEWIでコントロールしていることが推測できました。あれがEWIボコーダーというものだったことは後に知りました。マイケルフリークらしく何度かマイケルの曲のフレーズを引用してました。ステップスアヘッドやウエザーリポートをたった3人でやってるように感じるところもありました。

 

お客さんは30人ぐらいだったでしょうか。初めてお会いするジャズ好きそうな方々といつの間にか席を近づけて仲良くさせていただきました。水戸の人っていいなあ。

 

セカンドセットではテナーとEWI半々ぐらいだったでしょうか。マウスピースはラバーで柔らかい音色でスピード感ある音の粒立ち、SBAらしいシャーッという音色、ほとんど生音でしたが横に立てたマイクからも少々拾ってたようでした。Seamusはバンクーバーの出身とBorisのMCで紹介されていましたが、いわゆるニューヨークテナーという感じの音の綴りで嬉しかったです。アンコールのGoodbye Pork Pie Hatが得意曲らしく素晴らしかったです。

 

この時の日本ツアーでのライブ映像がYouTubeに上がっていました。Seamusの恍惚の表情が良いですね。EWIボコーダーとはどういうものかよく分かります。

 

 

Seamus Blake Quartet 2012 7 8 水戸市 B2

Seamus Blake (ts) Orrin Evans (p) Matt Clohsey (b) Donald Edwards (d)

 

Seamusが再びB2で演奏すると知って予約し、近くに宿をとって山形から車で出かけました。水戸の知人と待ち合わせてB2へ。

今回はアコースティックなカルテットで、最近のライブアルバムでおなじみの曲を中心にした演奏でした。特にうれしかったのは、ウエインショーターの美女と野獣を演ってくれたこと。テナーの高音域でテーマを吹きだしたので、最後のあのフレーズをどう処理するのかと構えていたら超ハイトーンを駆使して吹き切ってしまい唖然とさせられました。今回も私のイメージにあるニューヨークを感じさせてくれる演奏に大満足の夜。写真はリハの風景をお店の外から撮影したものです。ますますファン度アップです。

ラバーのマウスピースでリガチャーは石森のものを使っていました。Seamusのお薦めで最新のライブ盤も後日入手しました。

2024年01月06日